カワサキ Z1/Z2が日本自動車殿堂 歴史遺産車に選定!

1972年のデビュー以降、多くのモーターサイクルファンを魅了し続けたZ1/Z2が、このたび日本自動車殿堂に登録された。

カワサキモータースジャパンは、カワサキモータース(元:川崎重工業 モーターサイクル&エンジンカンパニー)より1972年に登場したKawasaki 900 super4(通称:Z1)と、1973年に登場したKawasaki 750-RS(通称:Z2)が、日本自動車殿堂の歴史遺産車に登録されたと発表した。

■シリーズの始祖!Kawasaki 900 super4(通称:Z1)

Kawasaki 900 super4(通称:Z1)


米国で1972年に発表されたKawasaki 900 super4(通称:Z1)は同年11月から販売が開始された。価格は1900ドルで欧州市場も含めた当初の計画台数は1500台だったという。

■最高出力69馬力 Kawasaki 750-RS(通称:Z2)

Kawasaki 750-RS(通称:Z2)


Z1の国内向けモデルとして開発され、1973年にデビューしたカワサキ750-RS(Z2)は、最高出力69馬力を誇った。

■時代を築き続けてきた名車の系譜
当時、川崎重工業が手がけた新たな大型モデルの開発目標は、性能、スタイル、装備、あらゆる点で世界最高の「ZAPPER(ザッパー)」をつくりあげることで、高評価を得ていた他社のモデルといかに“差別化”するかということが重要な要素だったという。

そんな中「ZAPPER」は、「軽量で、パワフル、操縦性に優れた車」とされ、今の言葉でいえば「スーパースポーツ」にあたるだろう。こうした目標のもとに開発されたKawasaki 900 super4(以下:Z1)は、従来の日本車とは異なり、操縦安定性に関しても、完成度を上げるために最大限の努力が払われた。この“差別化”を実行したZ1の成功が、今にいたるカワサキの企業風土を培ったといえるだろう。

そして、Z1/Z2の後継車であり、当初から「ZAPPER」として開発されたGPZ900Rは、GPZ1000RX、ZX-10、ZZR1100/1200へと発展。Z1/Z2の遺伝子は、ZEPHYR(ゼファー)シリーズにも継承された。

ZEPHYRシリーズは、“ネイキッドブーム”の立役者となったが、2000年代にZEPHYRが大ヒットしたのも、Z1/Z2のイメージを意識的に活用した商品戦略、販売戦略が功を奏したともいえるだろう。

さらに、2018年モデルとしてZ900RSが発売。本機種もZ1/Z2のデザインを継承しており、2018年以降日本の大型二輪市場において3年連続トップセラーを続ける大ヒットモデルとなっている。

■日本自動車殿堂 表彰式典
日時:2021年11月15日(月曜日)13時30分より
場所:学士会館(東京都千代田区神田錦町 3-28)

今も生きているカワサキの伝説、目に焼き付けたい。

(suzuki)