都市部で自然と共に暮らす、ニューノーマルな小型戸建住宅ブランド「KITO」

都市の中で森と共生する、という発想。

■小型戸建住宅ブランド「KITO」

ブランド・デザイン戦略支援サービスを展開する東京都渋谷区の「アーキセプトシティ」 は、都市型の小型戸建住宅ブランド「KITO(キト)」を自社事業ブランドとしてスタートした。

「容積を地球と共有し、森や多様な生命体を都市へと流通する」をコンセプトに、敷地容積の25%を非建築容積と位置付け、小型の建築と木々やビオトープを併設する環境共生価値を思想基盤とする住宅ブランド。コンセプトモデルを神奈川県の南葉山で開発着手し、2021年度内の完成を目指す。

KITOは、持続可能な環境社会を実現する為の1つの選択肢として、多様な生命体との共生を目指す都市型の小型戸建住宅市場の市場創造を行う。

住宅の開発を、目指す社会に向けた行為を具象化したアイコンの一つと位置付け「行為や考え方」自体をブランド化することを目指している。

ブランドイメージパース兼コンセプトモデルデザイン

現在南葉山で開発中のコンセプトモデル(1号物件)は、パース内の建築躯体のデザインで建設中。販売物件は、パースで表現されている湖や森は存在せず、敷地は南葉山の住宅地内。※RC造/2階建て

■容積を地球と共有し、森や多様な生命体を都市へと流通する

例えば土地に定められた容積の25%を地球と共有し、多様な生命体が暮らせる小さなビオトープをつくる。ビオトープが都市に増殖していく事で、やがて都市の25%はさらなる森となり、地球本来の共生空間へと復元される。人の占有容積は減少しても、人が感じる幸福の容量は増幅する可能性は高い。

現代人の常識を構成する単位は変わり続けている。都市部において2人以下の世帯数は64%を上回り、世帯あたりの人数は1.89人と、この25年で18%減少した。

また人生100年時代において2人以下で暮らす時間は56%を占める。合理的に考えれば、従来のように家族4人を想定した広い家を所有する必要性は低く、広さと豊かさが比例する価値観を疑う時だ。

立面図

今、小さな建築により容積を地球と共有し、地球が環境を維持できる共生の生き方に新たな幸福のあり方を見出す時ではないか。自然と共に暮らす生き方を、都市部で再び蘇らせる。未来に残すべき都市は、かつて描かれた先進的な姿ではなく、緑と多種の命にあふれた本来の地球の姿と人の幸福を中心に進化するテクノロジーが融合した新しい生態系だ。

支配、独占、成長から、開放、共有、持続へ。「KITO」は、都市に森を流通させていく行為のブラド化を目指しており、その建築は行為を物質化した一つのブランドアイコンと言える。

コロナ禍による働き方改革、ニューノーマルな時代に直面して、生活する場所や暮らし方を改めて考え始めている人も多い。家を建てるにあたっても、新しい発想を持って検討していく必要がありそうだ。

【Founder】

室井淳司_ATSUSHI MUROI
Archicept city : CEO/一級建築士
Brand Design/CI,VI/Architecture Design/Copy Writing/Web Design : ATSUSHI MUROI

※KITOの最新情報・価格発表は、室井淳司氏のツイッターで順次更新
Twitter:https://twitter.com/Atsushi_Muroi

(冨田格)