「今」という時代に焦点をあわせたアートたち。
参加クリエーター バディ・ダルル｜Bady DALLOU
■いつもとは違う制作過程を経た成果発表展
東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団は、「Tokyo Tokyo Festival」の一環として「トーキョーアーツアンドスペース レジデンス2021 成果発表展『A Scoop of Light』」を7月3日（土）より実施する。
「トーキョーアーツアンドスペース（TOKAS）」は、2006年よりレジデンス・プログラム「クリエーター・イン・レジデンス」を開始し、東京や海外の派遣先を舞台に、ヴィジュアル・アート、デザイン、キュレーションなど、さまざまな分野で活動するクリエーターたちへ滞在制作の機会を提供している。
参加クリエーター 船井美佐｜FUNAI Misa
2020年度は新型コロナウイルスの影響で海外への移動が困難となり、レジデンス・プログラムも延期や中止が相次ぎ、「TOKAS」では初めてとなるオンライン・レジデンスを実施した。
成果発表展『A Scoop of Light』では 2019年度、2020年度にレジデンス・プログラムに参加した国内外5名のクリエーターによる成果を紹介する。
参加クリエーター 菊地智子｜KIKUCHI Tomoko
■社会のはざまに埋もれている現実に光をあてる
目まぐるしく更新される情報と技術の向上により、物理的距離を凌駕するかのように速く動いていた日常が、突如停滞した社会へと一変した。図らずも世界がパンデミックによりひとつとなり、同時に分断されたのだ。
世界各地の提携機関とレジデンス・プログラムを実施している「TOKAS」でも、2020年はこれまでとは違う時間を過ごす1年だった。今回紹介するアーティストたちは、移動や物理的な交流を制限された状況下において、それぞれ異なる条件でプログラムと関わり、本展への参加となった。
参加クリエーター Yuju
本展に参加するアーティストたちは、社会のはざまに埋もれていたかもしれない現実に照準を合わせ、そこに光をあてることで、実際にいま私たちが暮らす世界に何が起きているのか、どう対峙していくべきなのかを探り出そうとしている。
異なる社会で生きる人々の声に耳を傾けたり、自身の身の回りの気づきを紡いだりした彼らのさまざまな経験が、作品として共有されることで、新たな明かりを灯すかもしれない。
参加クリエーター ユリアン・ヴェーバー｜Julian WEBER
パンデミックという特別な時代に生み出されたアートだからこそ感じられるものがありそうだ。
トーキョーアーツアンドスペース レジデンス 2021 成果発表展
「A Scoop of Light 」
会期：7月3日（土）～8月9日（月・祝）
会場：トーキョーアーツアンドスペース本郷（東京都文京区本郷 2-4-16）
入場料：無料
ウェブサイト：https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2021/20210703-7051.html
（冨田格）
※開催状況が記事の掲載時と異なる場合があります。ご利用時には公式HPなどで最新情報のご確認をお願いします。