買い物の混雑を避ける時間帯は? 東京都の要請前後1週間の買い物を比較してみた

緊急事態宣言発出による外出自粛で、都心の人手は減少したが、郊外のスーパーは混雑していると報道されている。消費者の買い物行動に変化はあったのだろうか?

「レシートがお金にかわる家計簿アプリCODE(コード)」に登録された大量のレシートと商品バーコード情報を基に、東京都が「買い物は3日に1回程度に」という外出自粛要請を出した4月23日を境とした前後1週間(2020年4月16~22日、24~30日)の、買い物データの調査結果が発表された。

■買い物日数の変化
外出自粛要請の前後各1週間の買い物日数を比較。

1週間の平均買い物日数は、要請前3.25日、それに対し要請後は3.17日と、ほぼ変わっておらず、1週間に4日以上買い物した人がむしろ微増しているのが分かる。

■買い物回数の変化
外出自粛要請の前後各1週間の買い物回数を比較。

 

1週間の平均買い物回数は、要請前6.25回、要請後は6.12回と、ほんのわずかに平均値は下がっているものの、ほとんど変わらない結果となった。ただし、0回の人数が少し増え、20回以上の人が少し減ったのは、要請の影響かもしれない。

■購入時間帯の変化
外出自粛要請の前後各1週間の買い物した時間帯を比較。

買い物の時間帯は、要請前後の1週間で、若干の変化が見られた。比較すると要請後は、9時~14時台が増加、一方17時以降の減少が顕著だ。店舗の営業時間に影響されていると考えられるが、日中の時間帯で混雑を避けるには13時台が比較的良いようだ。

■購入商品点数の変化
外出自粛要請の前後各1週間の買い物したレシート1枚における商品点数を比較。

1週間のレシート1枚における平均購入商品点数は、要請前5.68点、要請後は5.80点と、わずかに要請後のほうが商品点数が増えている。

■レシート合計金額の変化
外出自粛要請の前後各1週間の買い物したレシート1枚における合計金額を比較。

レシート1枚における平均合計金額は、要請前1,695円、要請後1,832円と、1レシートにおける金額は137円増加している。

■購入された商品カテゴリ・ランキングの変化
外出自粛要請の前後各1週間のの購入された商品カテゴリTop30を比較。

買い物自粛要請前からの巣ごもり消費で内食需要は元々高かったものの、要請後は「農産物」が大幅にプラスに。また手軽に調理できる「生麺・ゆで麺」や、免疫力を高める食材として一部スーパーでは品薄の「納豆」「豆腐」等が増加している。

全体的に大きな変化は見られなかったが、混雑時間帯の変化により印象が変わった可能性はありそうだ。

CODE:https://code.r-n-i.jp/ 

(冨田格)