熊野古道、温泉が湧く川のほとりに佇む「川湯温泉 冨士屋」を訪ねて

世界遺産の熊野古道は熊野三山へと通じる参詣道の総称で、紀伊半島にある。

川湯温泉は熊野古道の伊勢路と小辺路(こへち)、中辺路(なかへち)が交わるあたりに位置し、熊野本宮温泉郷のひとつとして名を馳せている。毎年10月には熊野本宮大社へ献湯が行われているという。

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川湯温泉で有名なのは、川をせきとめた野趣あふれる大露天風呂の「仙人風呂」だ。

冬季限定で設えられるのだが、川の中ほどに簾がかかっており、簾の向こう側から湯気が立ちのぼっている。流れている川に巨大なくぼ地が掘られ、川底から湧き出す高温の源泉と熊野川の支流である大塔川の水と混ざり合ってほどよい温度の温泉として浸かることができる。 kawayuonsen