立教大学・京都大学の人気講義が書籍に!眠りを学ぶための新視点『睡眠文化論』刊行

人間にとって不可欠な睡眠は、生理現象でありながら文化的な側面も持ち合わせている。そんな視点から睡眠を探求した書籍『睡眠文化論』を2月7日(金)、淡交社が刊行した。

立教大学・京都大学で多くの履修希望者を集めた人気講義を基に執筆された同書では、身近な話題から世界規模の視点に至るまで、睡眠というテーマを多角的に掘り下げている。

睡眠を文化として捉える新たな視点

同書には、「眠らない日本人」「世界の人々が見る夢」「シェイクスピア劇における眠り」など、学際的な観点から睡眠を読み解く13本の論文と4つのコラムを収録。生理学的な研究が中心となりがちな睡眠学に対し、文化人類学や社会学、心理学などの視点を取り入れている点が特徴だ。

睡眠は単なる休息ではなく、歴史や地域性によって異なる意味を持つ。例えば、日本では「短時間睡眠が美徳」とされる風潮が根強い一方で、他国では昼寝文化が日常に組み込まれている。同書ではこうした文化的側面を探ることで、睡眠に対する理解を深める機会を提供する。

刊行記念トークイベントを開催

書籍の発売を記念し、2月20日(木)19時よりジュンク堂書店池袋本店にて、オンライントークイベント「“人間の『睡眠』って面白い。”睡眠の文化を考える―Beyond The 睡眠文化論」を開催する。

登壇者は、同書の編者である豊田由貴夫氏(立教大学名誉教授/浦和大学教授)と福田一彦氏(江戸川大学特任教授)、そしてゲストスピーカーの北村紗衣氏(武蔵大学教授)。

イベントでは、同書に収録された内容にとどまらず、派生した話題や最新の研究成果にも言及する予定だという。リアルタイム配信に加え、イベント後2週間のアーカイブ配信も行われるため、当日参加が難しい場合でも視聴が可能だ。

文化と学問の交差点としての“睡眠文化論”

刊行元である淡交社は、茶道や日本文化に関する書籍を数多く手がける出版社であり、同書の刊行は意外にも思える。しかし、茶道が単なる作法ではなく文化として根付いているように、睡眠もまた文化として多角的に捉えられるべき対象であるという視点が、同書の核となっている。

日々の「眠り」を改めて見つめ直し、文化的な視点を加えてみてはいかがだろうか。

睡眠文化論
編者:豊田由貴夫・睡眠文化研究会
価格:3,080円(税込)
判型:A5判 並製 ジャケット巻
ページ数:352ページ(オールモノクロ)
発行所:淡交社
商品ページ:https://www.book.tankosha.co.jp/shopdetail/000000002093

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000146659.html

(山之内渉)