高知県・四万十町の文本酒造は、コロナ禍の3年間の醸造休止や第三者事業継承を経て、創業120年目にあたる5月1日(月)より、新たな日本酒の販売を開始。
商号を“fumimoto brewery”、日本酒ブランドを「SHIMANTO」として一新するとともに、酒蔵の母屋を改修したペアリングBAR「お酒やさん」を開業する。
人々とのつながりを生む新日本酒ブランド「SHIMANTO」
テロワール*を感じる酒造りを目指す新日本酒ブランド「SHIMANTO」は、日本最後の清流・四万十川が育む豊かな自然に恵まれた地域ブランド米「仁井田米」と、四万十川源流の伏流水を使用して仕込んでいる。
四万十川の流れで富が生まれ、様々なつながりが生まれるようにお酒が体の中を流れ、笑顔が生まれ、人々とのつながりをも生み出していく。
パッケージにもこだわりSDGsに貢献
瓶を使わない軽量容器(スパウトパックボトリング)を活用しているのも特徴のひとつ。従来の瓶を廃止することで商品の重量を減らし、輸送時のCO2の削減と従業員・サプライヤーの労働安全性を担保する、環境と人に優しい取り組みだ。
また、リフィル専用酒の醸造、店頭量り売りも行っている。これはごみの削減に寄与するとともに来店機会を創出し、町の活性化にも貢献するものである。
現在のような瓶やペットボトルなどの容器が世に出回る前は、一般的に土瓶が用いられ、量り売りが当たり前であったことは時代劇や歴史が証明してくれる。SDGsが掲げられる現代社会において、いにしえの土瓶をモチーフに職人の心意気を込めたデザイン、色調のボトルを使うという試みも面白い。
限定リフィルとして、三重県伊賀市の名品・伊賀焼のボトルを採用。コーポレートカラーである「褐色」を土瓶に表現した伊賀焼ボトルを使った商品は、限定100本の販売で5月1日(月)より購入の受付を開始する。
酒蔵の枠組みを越えた新たな試みを開始
ほかにも同社では、高知を感じる季節の逸品と乾杯酒「SHIMANTO」の生原酒をセットにした「乾杯膳」を毎月1日に味わえるサブスクを開始予定。
さらに、再生する酒蔵を応援するファンクラブである酒蔵xNFT「fumimoto brewery CLUB」を設立する。シリアルナンバー付きのNFTで、保有者限定の様々なイベント情報や限定商品の購入といった特典を受けられるファンクラブだ。
また、ペアリングBAR「お酒やさん」は地域産品とともに日本酒を気軽に楽しめる施設となるとのこと。ワークスペースとしての活用や有名バーテンダーによるイベント、DJブースを活用したイベントを随時開催予定だ。
日本酒と高知観光の新たな可能性を広げる、老舗酒蔵の挑戦に期待したい。
文本酒造 公式サイト:https://fumimoto.jp/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000118766.html
(akihiro takeji)
* 品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指す語