ミュージカルに挑戦するテレビの人気スター。初舞台の幕が上がった。竹内涼真が初舞台に挑む、ミュージカル『17 AGAIN』が東京建物Brillia HALLで5月16日に開幕した。
■2つの年代を演じ分ける
『17 AGAIN』は、2009年に公開された同名映画を原作にしたミュージカル。映画は「ハイスクール・ミュージカル」シリーズで知られるザック・エフロンが主演し話題を呼び、公開時には北米初登場1位を記録した人気作。
映画製作会社の監修のもと進んでいたミュージカル化の試作試演の段階から日本公演の話は始まり、今回ワールドプレミアを日本で迎える運びとなった。
日本公演の脚本翻訳および演出は、岸田國士戯曲賞、鶴屋南北戯曲賞を昨年受賞するなど、多彩な才能で注目を集めている谷賢一氏。
行き詰った人生に悩む35歳の主人公が、17歳の頃の自分の姿に戻り人生を取り戻そうとする様を描くこの作品。映画では2人の役者が演じた主人公を、ミュージカルでは同じ俳優が演じ分けることも見どころの一つ。
左から_竹内涼真／ソニン
この演じ分けに挑むのが、本作品が初舞台となる竹内涼真。主人公の妻スカーレット役にはソニン、主人公の親友ネッド役にエハラマサヒロ、更に桜井日奈子、福澤希空（WATWING）、有澤樟太郎、水夏希ら、様々なバックグランドを持つ実力派キャストが集結した。
左から_ソニン／竹内涼真
■竹内涼真 初舞台にかける意気込み
『17 AGAIN』は、崩壊した家族再生に取り組む男を描くファンタジックなストーリー。
主人公マイクはハイスクールバスケットボールのスター選手。有名大学のスカウトが見守る試合で、いつものプレイさえすれば、華々しい未来が待っているはずだった。ところが、恋人スカーレットの妊娠を知ったマイクは、スターの道を捨てて彼女と人生を共にすることを決意する。
しかし、35歳になった2人の結婚は破綻、仕事もうまくいかず、娘のマギーと息子のアレックスからは負け犬呼ばわり。ある日不思議な現象に巻き込まれて17歳の頃の姿に戻ってしまい、子供たちと同じハイスクールに通うことに…
水夏希／エハラマサヒロ
左端_有澤樟太郎_右端から_福澤希空／竹内涼真
最後に、初舞台で異なる年代を演じ分け、さらに歌もダンスにも挑戦する主演の竹内涼真のこの作品にかける想いを紹介しよう。
無事に開幕できる、劇場でお客さんに会えるという喜びを感じています。自分の知らない世界が広がっていて、僕の体の中にはない表現方法を取り入れるのが難しく大変な作業でした。でも何回も試行錯誤し最後にひとつの形にするという作業はすごく好きでした。全員で作品を面白くしようという気持ちで稽古を積み重ねられることが、すごく素敵だと思いました。
この作品の登場人物たちが抱えている問題は日常的にありふれたもので、みんな自分の目的に一生懸命というところが一番の魅力だと思います。この大変な時期に劇場に足を運んでくださる皆様には、心から感謝しています。最高のパフォーマンスをして、楽しい気持ちで劇場を後にしていただけるように全力で頑張りますので楽しみにしていてください。
左から_竹内涼真／桜井日奈子
上演時間は約2時間50分。東京公演は東京建物Brillia HALLにて6月6日(日)まで上演。その後、兵庫、鳥栖、広島、名古屋の全国5箇所での上演を予定している。
テレビ・映画で活躍してきた竹内涼真が新たなフィールドに挑むこの作品。今後、舞台人として成長していく大きなきっかけとなるかもしれない。
公式サイト：https://horipro-stage.jp/stage/17again2021/
（冨田格）
※興行スケジュールが記事の掲載時と異なる場合があります。ご鑑賞時には公式HPなどで最新情報のご確認をお願いします。