酒の多様性がますます広がる新製品が登場する。
■沖縄と台湾の味と香りがコラボレート
沖縄県の「飲む」にまつわる専門店「LIQUID(リキッド)」が主宰する、島々の造り手たちと共に、島々の大地の恵みを活かした飲み物づくりを探究するレーベル「ISLANDS BEVERAGE(アイランズ ビバレッジ)」は、新作「T CACAO GIN(ティ カカオ ジン)」を、1月下旬、沖縄、台湾、東京にて発売する。
「T CACAO GIN」は、沖縄と台湾で造られた2種類の泡盛をベースに、キーとなるボタニカルには台湾産カカオを使用したアイランドジンだ。
2社のパートナーとコラボレートすることで誕生した「T CACAO GIN」。
酒造りは海外の品評会で高い評価を得る沖縄県那覇市首里の泡盛蔵「瑞穂酒造」を、ジンの香りのキーとなるカカオの選定及び焙煎については沖縄県中頭郡北谷町のチョコレート専門店「TIMELESS CHOCOLATE(タイムレスチョコレート)」の協力を仰いだ。
ラベルには、沖縄県出身の美術家・TOM MAX(真喜志勉1941-2015年)氏が、2014年に制作した作品「黙視」の一部分を使用。ボトルを包む包装紙は、同作品全体を2色で印刷したものを使っている。
■「T CACAO GIN」ができるまで
今回選定したカカオは、TIMELESS CHOCOLATE」が提携する台湾・屏東県の農園で有機栽培された希少なクリオロ種、ファラステロ種、トリニタリオ種の3品種。カカオ豆は、ニブ(実≒胚乳)とハスク(外皮)に分け、各部位に相性のいい泡盛を厳選した。
カカオのニブは、沖縄・本部町のヒカンザクラから分離したさくら酵母で造った沖縄製造の泡盛に、外皮の殻は台湾産の米を原料に造った台湾製造の泡盛に、それぞれ浸漬して蒸溜。さらにジンの香りのベースとなるジュニパーベリー、沖縄県産のピーチパイン、コリアンダーシードを泡盛に浸漬&蒸溜。カカオを含む複数の原酒を、独自に導き出したブレンド比率により調合して仕上げている。
その結果、南の島を想起させるフレッシュかつ甘美なカカオの香り、果物のようなフルーティさ、そしてダークチョコレートのようなビターな余韻が生まれた。
カカオが魅せる彩り豊かな表情は、ストレートやロック、ジントニックはもちろん、ミルクも合いそうだ。また、ジンにカンパリ、ベルモットでつくるカクテル・カカオネグローニは、まさにチョコレートのような艶やかな味わいを楽しめる。
起源は薬用酒と伝わる、蒸留酒のジン。沖縄と台湾、隣接する2つの島で育まれた、素材、技術、芸術の融合により産まれた、新たなアイランドジン=命薬(ぬちぐすい)。ステイホームの夜を豊かに演出してくれそうだ。
T CACAO GIN 1st / ISLANDS BEVERAGE
発売日:1月27日(水)伊勢丹新宿店で発売開始
ベーススピリッツ:瑞穂酒造泡盛(沖縄県製造、台湾製造)
アルコール度数 :48%
容量:500ml
価格:5,000円(税抜)
オンラインストア:https://store.liquid.okinawa/
(冨田格)