明治初期には絹産業におけるイノベーションを興し日本近代化の先駆けとなった前橋で、江戸時代より彩ってきた旧宮内庁御用達「白井屋旅館」。
300年以上もの歴史を誇っていた白井屋旅館が幕を閉じたその跡地に、新たなアートと食文化の発信の場が生まれる。
「白井屋ホテル」の12月12日オープンに先立ち、予約受付を開始した。
■多彩なデザイナーやアーティストとコラボ
かつての老舗旅館のコンクリートの構造を剥き出しにした大胆な吹き抜けが印象的なヘリテージタワーと、旧河川の地形を活かした「土手」を模したグリーンタワーからなる。
これら2棟が、暮らす人と訪れる人にとっての集いの場、前橋のリビングルームとなるべく、藤本壮介が建築、内装の設計を主導しながら、多彩なデザイナーやアーティストとコラボレーションを展開する。
■宿泊客のみが体感できるアートも
「白井屋ホテル」では、独創性のある建築、多彩なアートやデザインを至るところで堪能できる。国道50号線側のファサードには、一際目を引くローレンス・ウィナーの大胆なアート、入館するとすぐフロントでは杉本博司の「海景」がゲストを迎える。
ヘリテージタワーの4階までの吹き抜けにはレアンドロ・エルリッヒによる幻想的な光を用いた「Lighting Pipes(ライティング・パイプ)」をはじめ様々なアートを展示。
グリーンタワー頂上の小屋には宮島達男の作品が展示され、宿泊客のみが体感できる。
■著名デザイナーが手がけた客室
ヘリテージタワーには、英国の著名デザイナー ジャスパー・モリソン、イタリアの建築界の巨匠、ミケーレ・デ・ルッキ、レアンドロ・エルリッヒ、藤本壮介による4つのスペシャルルームを用意した。
グリーンタワーの客室にはバルコニーがあり、タワーを覆う植栽との一体感を覚える。
ベッドマットレスには国内外のラグジュリーホテルに採用されているサータブランドを、カーテンはテキスタイルデザイナー、コーディネーターとして活躍している安東陽子がデザインし、備品はスタイリストの長山智美が厳選した。
各客室にはそれぞれ異なるアート作品がしつらえてあり、毎回異なる空間に泊まることがリピート滞在の醍醐味。
環境、衛生面への配慮に重きを置き、プラスティック製品、ビニル包装を最小限に留める姿勢を大切にした。ミニバーでは地元水上の名水「雪花水」やソフトドリンクを無料提供。
1階「the LOUNGE」営業時は、ラウンジのドリンクメニューからルームサービスが利用できる。
■レストラン「the RESTAURANT」
メインダイニングである「the RESTAURANT」は、ミシュランガイド東京で2つ星を獲得した青山のフレンチレストラン「フロリレージュ」のオーナーシェフ川手寛康が監修、地元群馬出身の片山ひろが、フロリレージュをはじめとする国内外の名店での2年間にも及ぶ研修を経てキッチンに立つ。
■吹き抜けにあるラウンジ&オールデイ・ダイニング「the LOUNGE」
吹き抜けにあるオールデイ・ダイニング兼ラウンジでは、地元の食材を活かしながらも「驚きのあるまちのリビング」を目指し、「ビーフカレー」や「サンドイッチ」など誰もが馴染みのあるメニューが驚きのあるプレゼンテーションで登場。
オーストラリアにおけるスペシャリティコーヒーの草分け的存在「SINGLE O」の豆を採用したコーヒーは群馬県では初めてとなる。
生まれ変わった「白井屋ホテル」でアートを楽しむ滞在体験を。
住所:群馬県前橋市本町2-2-15
白井屋ホテル:https://www.shiroiya.com/
(MOCA.O)