「芸術家が亡くなった後に作品の価値が上がる」と言われていたのも昔の話。
アートが投資の対象となり、存命のアーティストの作品もオークションで高額で売買されるなど、アート市場は熱く盛り上がっている。
そんなアートの状況に興味のある方は見逃せないオンライントークイベントが開催される。
■アートの世界に精通した2人
2019年に公開された「アートのお値段」というドキュメンタリー映画では、アート作品が高額で売買されるオークションの熱狂ぶりが描かれ話題となった。
銀座 蔦屋書店が開催するこのオンライントークイベントは、そのオークションの実情を知り尽くした国際的オークション・スペシャリストであるクリスティーズジャパン代表取締役の山口桂氏が登壇。小説家の平野啓一郎氏と共に、アートの本質について深く語り合うというもの。
登壇するお2方のプロフィールをご紹介しよう。
■オークション・スペシャリスト 山口桂氏
今回のイベントは、8月17日刊行の山口氏の新刊『美意識を磨く――オークション・スペシャリストが教えるアートの見方』刊行記念。
この新刊で「アートを”自分事”として楽しむことを提案」している山口氏は、広告代理店を経て1992年クリスティーズ入社以来、日本・東洋美術のスペシャリストとして活躍してきた。
日本古美術作品の史上最高額となった伝運慶の仏像のセール(2008)、東洋美術作品の史上最高額となった藤田美術館コレクション・セール(2017)、伊藤若冲作品を出光美術館に橋渡ししたプライス・コレクション・プライベート・セール(2019)などを手がけた。
■アートへの造詣が深い小説家 平野啓一郎氏
1999年、京都大学法学部在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞した平野啓一郎氏。以降、『葬送』、『ドーン』、『マチネの終わりに』など、多くの著作を発表している。
平野氏は美術、音楽にも造詣が深く、日本経済新聞の「アートレビュー」欄を担当(2009~2016年)。2014年には、国立西洋美術館のゲスト・キュレーターとして「非日常からの呼び声 平野啓一郎が選ぶ西洋美術の名品」展を開催した。また、2017年より木村伊兵衛賞の審査員も務めている。
■ビジネスとアートの本質とは
美術界と文学界の第一線で活躍する二人の知的エリートが、ビジネスにおけるアートの効用や、エリートと美意識の関係性など芸術を、経営やビジネスに活かすことに焦点をあてることが現在流行しているが、アートの本質とは何なのか、というテーマで語りあうオンライントークイベント。
ZOOMウェビナーを使ったイベントなので、全国どこからでも参加できるのは嬉しいところ。秋の夜長、アートの世界に浸ってみるのも楽しそうだ。
『美意識を磨く――オークション・スペシャリストが教えるアートの見方』刊行記念
山口 桂 × 平野啓一郎オンライントークイベント
2020年10⽉28⽇(水)20:00開始(21:00終了予定)
開催形式:ZOOMウェビナーでのオンライントークイベント
申込みサイト:https://peatix.com/event/1650797/view
『美意識を磨く』(平凡社)
著者:山口 桂
ISBN:4582859526/ 978-4582859522
銀座 蔦屋書店(東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 6F)
URL:https://store.tsite.jp/ginza/
(冨田格)