BMWはSUVのフラッグシップ、『X7』を2016年に投入することを明らかにした。
今のところ直前に迫ったニューヨーク・モータショーでその姿を披露するハナシはないようだが(X4のワールドプレミアが決定済み)、いずれどこかのタイミングで公開されるだろう。ことの発端はBMWのXシリーズの生産拠点、サウスカロライナ州にあるスパルタンバーグ工場で行われた米国生産20周年記念式典でのBMW AGのノルベルト・ライトフォーファー会長の発言にある。
Xシリーズの総生産台数の70%が北米で消費されることを考慮すればフルサイズSUVの開発もうなずける。現行モデルの最大サイズはX5だが、3列シートまで余裕で確保するとなれば役不足。メルセデスのGLと比較しても全長で約200mm小さいし、キャデラックやリンカーンといったアメリカ勢にも実サイズで対抗できない。またデビューが予定される新型アウディQ7も侮れないライバルだ。
現在、米国での生産能力は年間30万台ほどだが、BMWはこれに10億ドルを投資して生産能力を50%高めた年間45万台体制へと引き上げる方針だという。スパルタンバーグ工場では新たにX4の生産も開始されたばかりだが、これにX7の生産ラインが加わると増産体制は急務だろう。
X7の詳細は明かされていないものの、X5のプラットフォームを活用し延長。3リッター直6ツインターボと4.4リッターのV 8ツインターボが搭載されるという説が有力。また、アクティブ・ハイブリットで差別化を図る方向もありえるだろう。一説では開発中の新型7シリーズのプラットフォームを使うというウワサもあるが、こちらはロールス・ロイス版SUVに……といったら先読みし過ぎだろうか。