日本が誇る時計ブランド「TAKANO」の「シャトーヌーベル・クロノメーター」が、スイスのラ・ショー=ド=フォン市にある国際時計博物館(MIH)に正式収蔵されることが決まった。
このモデルは日本で初めてフランス・ブザンソン天文台のクロノメーター検定を取得した時計で、TAKANOの新時代を象徴する逸品でもある。今後、日本時計がいっそう国外で注目を浴びるきっかけになりそうな予感だ。
クロノメーター検定を取得した希少な国産時計
「シャトーヌーベル・クロノメーター」は、日本を代表する時計のデザイナーとして知られる浅岡肇氏がデザインしたタイムピース。
前述の通り、同モデルのムーブメントは東京時計精密社による丹念な調整が施されており、ブザンソン天文台のクロノメーター検定を取得している。
ブザンソン天文台のクロノメーター検定はスイスの一般的な検定とは異なり、ケースに収めた状態で行う。この厳格なテストをクリアしたことを示すかのように、同モデルの文字盤には21世紀に製造された国産時計としては初となる「Chronometer」の表記が刻まれている。
デザインの細部に浅岡氏の美学が宿る
もちろんデザインにおいても素晴らしいものがある。
同モデルは、浅岡氏のマニュファクチュールウォッチによく用いられる「スカイスクレーパー針」を採用。針先がわずかにカーブしているため、ボンベ文字盤や風防のカーブと見事な調和を見せている。
また、ステンレススチール製のケースには鏡面仕上げのザラツ研磨を施し、独特の輝きを持たせた。通常はサテン仕上げと組み合わせることが多いザラツ研磨だが、本モデルはあえて鏡面仕上げ同士で組み合わせることで唯一無二の質感を生み出している。
ストラップはラグジュアリーなクロコダイルレザーを採用。このストラップも、ケースの美しさを引き立てる一因に。
国際時計博物館への収蔵が決定
そんな「シャトーヌーベル・クロノメーター」を収蔵する国際時計博物館についても紹介したい。
国際時計博物館はその名の通り、5,000点を超える時計を収蔵する世界最大級の時計専門博物館。建築家のピエール・ゾエリー氏とジョルジュ・J・ヘーフェリ氏が設計した建物構造でも高く評価されており、1977年・78年と立て続けに賞を受賞。同年には“ヨーロッパを代表する博物館”の一つにも選出された。
「シャトーヌーベル・クロノメーター」の国際時計博物館への収蔵は、日本の時計製造技術とデザインが世界的に認められた証でもある。今後もTAKANOや国産時計メーカーの展開から目が離せない。
TAKANO公式サイト:https://takanowatch.jp
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000081754.html
(IKKI)