震災を経て感じた想いや鍛冶への情熱を包丁に注ぎ込む。
創業から115年、能登半島で野鍛冶を営む「ふくべ鍛冶」が、新たなアウトドア向け包丁「TAFU(タフ)」を発表。応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」にて販売をスタートした。
漁師が愛用した「マキリ」をベースにした「TAFU」
「TAFU」は、以前から同社に寄せられていた「アウトドアシーンで使える包丁」という要望に応える一丁。
TAFUの原型は、能登の漁師たちが愛用してきた「マキリ」という伝統的な和包丁だ。他のエリアでは、網やロープを切ったり魚を捌いたりするときに使う万能包丁を「マキリ」と呼ぶが、能登半島では海だけでなく内陸部でもこの「マキリ」を使用していた。
今回の「TAFU」は、そのマキリをベースに現代のアウトドアシーンに適した形状や性能を取り入れ、“和製サバイバルナイフ”と言っても良い逸品へと仕上げている。
「本三枚造り」で長く使える包丁に
TAFUは、切れ味と頑丈さを追求した「本三枚造り」と呼ばれる製法で作られている。本三枚造りとは、日本刀の技術を応用した製法のこと。硬い安来鋼青紙2号という鋼を地金のステンレスで挟み込むことで、切れ味と堅牢性を高めている。
地金にステンレスを採用したのは、メンテナンスの容易さを考えてのこと。ステンレスは錆びに強く、刃金に比べて研ぎやすいという利点がある。もし切れ味が落ちても、再び研げば元通りの切れ味に。一度手に入れれば長く使える仕様だ。
研ぎはもちろん自分で行っても良いが、小さくなるまで使いたい場合は「ふくべ鍛冶」に依頼すれば対応してもらえるそう。また、Makuakeのリターンの中には、研ぎの宅配サービスがセットになった商品もある。長期使用を見込んでいるなら最初からこちらを注文するのもアリだ。
硬い食材でもスパっと両断
刃のつき方にも、「マキリ」ベースならではの特徴が。
通常、切れ味を追求した和包丁は「片刃造り」になっているものが主流だ。薄く切るのは得意だが硬いものを切るのは苦手で、しかも食材をまっすぐに引きながら切るにはそれなりに技術が必要となる。
その点、TAFUはイカや魚の腹を開く場面でも使われた「マキリ」がベースとなっているため、刃も左右同じ形の「両刃造り」の形でついている。薄切りや皮むきこそ得意ではないが、どんな食材でもスパっと切れるのが魅力。肉塊などもストレスなくカットできる。
アウトドアシーンで使うことを前提に作られた包丁だけに、一丁持っておけば何かと重宝しそうだ。
Makuake販売ページ:https://www.makuake.com/project/tafu/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000115027.html
(IKKI)