東京ミッドタウン・ウエスト内にある「フジフイルム スクエア 写真歴史博物館」にて、8月28日(水)まで有田泰而さんの企画写真展「First Born-家族と遊ぶ時間-」が開催中だ。
写真家と画家という二つの顔を持ち、長年創作活動を続けた有田さん。同展では、彼がレンズで捉えた家族写真を中心に展示する。愛や安らぎ、そして無邪気さにあふれた写真を目にし、新たな気づきや刺激を得てほしい。
数々の作品で知られる有田泰而さんの写真展が開催
1941年に福岡県で生まれ、写真家や画家として活躍した有田泰而さん。
彼は1973年から1974年にかけて『カメラ毎日』誌で「First Born」シリーズを発表。1988年には画集『裸者の森』をリリースし、2000年からは北カリフォルニアのレッドウッドの森で妻と共に創作活動に勤しんだ。そして2011年、カリフォルニア州フォートブラッグで多くの人に惜しまれながら逝去。人生の幕を閉じた。
同展では、有田さんの代表作「First Born」シリーズを中心に、家族の写真約20点を厳選して展示する。
無邪気な“家族の姿”を捉えた「First Born」シリーズ
「First Born」シリーズは有田さんの当時の妻・ジェシカさんと第一子のコーエンさんを撮影したもので、愛や安らぎ、そして撮る側と撮られる側の無邪気な遊び心に満ちあふれていた。この作品群は編集者の山岸章二さんの目に留まり、『カメラ毎日』誌上で発表されることとなる。
しかしながら実は同誌には、過去にシリーズの前身ともいえる貴重な写真も掲載されていた。妊娠中のジェシカさんや家族の後日の姿を収めたそれらの写真は、その後長らく姿を消すこととなる。
再び日の目を見たのは2012年、有田さんが亡くなった翌年のことだ。有田さんの弟子である上田義彦さんが、有田さんが遺したノートをもとに2ヶ月近くかけて写真集『First Born』を発表したのだ。この写真集には、『カメラ毎日』誌上で発表された“幻の作品”の中の75点が掲載されていた。
同展では、実際に上田さんが入稿したオリジナルプリントも展示。合わせて、有田さんが遺したノートも披露する。
木本禎一さんがギャリートークを実施
6月22日(土)15時からは、テンポラリー・コンテンポラリーの木本禎一氏が登壇しギャラリートークを実施する。事前申し込みや参加費は無料なので、有田さんの作品に興味がある人はこの日を狙って足を運ぶと良いだろう。
フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 企画写真展
有田泰而「First Born」―家族と遊ぶ時間(とき)―
期間:開催中〜8月28日(水)
開廊時間:10時〜19時(最終日は16時まで/入館は終了10分前まで)
会場:フジフイルム スクエア 写真歴史博物館
所在地:東京都港区赤坂9丁目7番3号 東京ミッドタウン・ウエスト
入館料:無料
※ 写真展は予告なく中止・変更となる場合がある
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000245.000013110.html
(IKKI)