日本ワイン専門のオンライン市場「わいんびと」が、日本ワインの可能性を広げる「ブレンドワイン」カテゴリーを新設した。
1種類のぶどうで造る「単一ワイン」に対し、複数の品種をアッサンブラージュ(組み合わせ)して造るブレンドワインは、品質の安定感だけではなく、造り手の思想とセンスをより近くに感じられる点も魅力となる。
卓越した技術を誇るボルドーとシャンパーニュ
ブレンドワインの伝統的産地といえば、フランスのボルドーとシャンパーニュが有名だ。
アッサンブラージュは、数%のブレンド比率が変わるだけでワインの味わいが劇的に変わる繊細な作業だが、どちらも卓越した技術によって、世界中を魅了するワインを造り続けている。
造り手の技術やセンスが問われるアッサンブラージュ
そんなアッサンブラージュは、ぶどう栽培の歴史が浅く、産地形成の途上段階にある日本ワインにもうってつけ。
品種のブレンドだけにとどまらず、同じ品種でも特徴が異なる複数の畑のブレンドや、樽熟成したワインと樽熟成していないワインをブレンドするなど、様々な創意工夫によってワインの品質を向上させている。
もちろん、造り手の知識や技術、センスが問われることは言うまでもない。それでは「わいんびと」が推奨するブレンドワインの一部を紹介していこう。
ルージュ/神田葡萄園
現行の2021年ヴィンテージは、自社畑のアルモノワールと岩手県産マスカットベーリーA(*1)を主体に、10%程度ヤマソーヴィニヨンをアッサンブラージュした、すべて日本品種のブレンド赤ワイン。抜栓直後はヤマソーヴィニヨンの野性味が、時間の経過とともにアルモノワールやマスカットベーリーAの果実味や香りが楽しめる。
三重奏 ‐TRIO‐/ロリアンワイン
現行の2020年ヴィンテージは、選び抜かれたぶどう3品種(*2)をそれぞれオーク樽で熟成させてブレンドした赤ワイン。カシスなどの果実味と程よい酸味、心地よいタンニンが特徴的だ。
下北ワイン Ryo Sparkling/サンマモルワイナリー
青森県むつ市の自社畑で栽培したシャルドネ、ピノ・ノワールを100%使用し、シャンパーニュ方式で2年ほど熟成醸造したスパークリングワイン。完熟りんごのような味わいとコク、繊細で柔らかな泡立ちが魅力だ。
生産地との物理的な距離の近さだけでなく、生産者に直接ワインの質問や相談ができるメッセージ機能を備えるなど、心理的な距離も近い「わいんびと」。
日本ワインならではの多様性やワクワク感を楽しみたい人や、お気に入りのワインリストを増やしたい人は、チェックしてみるのも悪くないだろう。
わいんびと「ブレンドワイン」
特設ページ:https://nihonwine.net/collections/blend
(zlatan)
*1 自社産含む
*2 プチ・ヴェルド:74%、マスカット・ベーリーA:25%、メルロー:1%
※価格はすべて税込