焚き火にまつわる道具を愛する人に読んでほしい、こだわりと脱力の道具学。
山と溪谷社が、2020年9月刊行の『焚き火の本』第2弾として、各種メディアで焚き火マイスターとして活躍する猪野正哉氏の『焚き火と道具』を3月19日に刊行した。
焚き火マイスターによる焚き火の“道具”専門書
本書の著者である猪野正哉氏は、焚火マイスターの他に、日本焚き火協会会長、アウトドアプランナーなどの肩書きを持ち、雑誌でライターやモデルとしても活動している。
猪野氏は、フジテレビ『石橋、薪を焚べる』の焚き火監修も手がけた他、TBS『マツコの知らない世界』の「焚き火の世界」に出演するなど、“焚き火”のことなら知らぬことはないスペシャリスト。
『焚き火と道具』は、そんな猪野氏の“こだわり”と“脱力”のバランスが心地良い焚き火本だ。
「着火剤は邪道と言われても私はバンバン使う」という言葉にガクッと脱力。焚き火愛好家ならファイヤースターターでこだわりを見せるべき着火シーンで、猪野氏はあっさりとチューブ入り着火剤を絞り出す。
かと思えば、古道具屋で骨董品の串を、ホームセンターで床下換気口を発掘し、焚き火道具の仲間に引き入れるなど、常人には真似のできないこだわりを見せる。
『焚き火と道具』の内容は4章構成で、「基本の焚き火道具」「火を充実させるための道具」「仲間と火を囲むための道具」「なくてもいいけど、こだわりの道具」など、著者のエピソードを入れ込みつつ、様々な角度から“焚き火の道具”について語っている。
ここで短く、ゆるりとした雰囲気が伝わる本書の一部分を紹介。
『<バウルー>サンドイッチトースターダブル
本来の使い方なんて無視してもいいでしょう。最近は横着に拍車がかかり、これ一台で炒め物もするようになった。(中略)私の場合、アウトドアで繊細な味は求めておらず、食材に火が通ればOKとしている。』
キャンプやバーベキューに関心が集まるこれからのシーズン、初心者から上級者まで楽しめる“焚き火の道具本”をチェックし、万全の状態でアウトドアを楽しみたい。
焚き火と道具
著者:猪野正哉
価格:1,980円(税込)
https://www.yamakei.co.jp/products/2822500450.html
(IKKI)