究極のハイ・パフォーマンス・セダンを謳うM5ベースの限定車、『30 Jahre(ドライスィヒ・ヤ―レ)M5』が登場。M5誕生30周年を記念したこのモデルは、最高出力で40psアップの600ps、最大トルクで20Nmアップの700Nmを発生するパワーユニットを搭載。
昨年、発売された限定車(10台)の『ナイトホーク』と比較しても最高出力で25psのアドバンテージを築いたことになる。搭載するエンジンは4.4リッターV8ターボとスタンダード同様なのだから、過給器エンジンのポテンシャルや恐るべしである。
何かとエンジンのパフォーマンスが注目されるのだが、サスペンションやステアリングのセッティングも独自のチューニングが施されている。また、ブレーキシステムはカーボン・セラミックのローターが採用され、安定したブレーキングとバネ下の軽量化に貢献。シャシーセッティングも万全の構えだ。
BMWのモータースポーツ部門と、このようなスペシャル・モデルを手掛けるBMWグループのM社は、さらに内外装を同社のパーソナル・プログラムである『インディビジュアル』でマッシュアップ。
ボディカラーは光沢を抑えたマット・ペイントのフローズン・ダーク・シルバーを採用し、これに合わせてホイールやキドニーグリル、ドアハンドルなどの色調を変更。インテリアもスペシャルなもので、カラーや素材を変更したMマルチファンクション・シート、さらに専用のトリムやモデル名を記した刺繍を施すなど、まさにアニバーサリーなモデルに仕立てられている。
『30 Jahre(ドライスィヒ・ヤ―レ)M5』の日本割り当ては11台。世界限定数は300台だが、米国でも30台というから日本の経済力とマニアック度もまんざらじゃないようだ。車両価格は1,870万円。バング&オルフセンのオーディオシステムやBMWコネクテッド・ドライブ・プレミアムも標準装備というから、その内容と希少性を考慮すればバリューな価格設定だろう。