新型2シリーズは先代の1シリーズのモデルチェンジを期に、クーペモデルを独立させ新たなシリーズとして誕生した。
つまり1シリーズクーペの最新版である。モデルコードF22、その2シリーズのラインナップの中でも最強のスポーツモデルがこの『M235i』だ。
余談だがモデルコードのアルファベットはラテン語のFuturum(未来)の頭文字からきている。
このFは2008年から投入された7シリーズからで、従来のEはドイツ語のEntwicklung(開発・進化)という意味合いからも、新時代へ挑むBMWの意気込みが感じられるだろう。
Mの称号をもつエントリーモデルという位置づけだがポテンシャルは侮れない。
搭載する2,979ccの直列6気筒ツインターボエンジンはM4とは別物だが、最高出力326ps/5,800–6,000rpm、最大トルク450Nm/1,300–4,500rpmを発生。組み合わされるトランスミッションは8速オートマティック、または6速マニュアルで、0-100km/加速はAT4.8秒、MTが5.0秒、最高速度は250 km/hを記録する。
一般的なドライバーならATのほうが確実に早いだろうが、MTを設定するところはスポーツドライビングの楽しさを知るBMWらしいところ。
また、電子制御式ダンパーのアダプティブ M サスペンションは、3つのモードでエンジンを制御するドライビング・パフォーマンス・コントロールのスイッチで車高を10mm下げることが可能だ。
ボディサイズは、全長4,454×全幅1,774×全高1,408 mmと先代1シリーズクーペよりひとまわり大きく低くワイドになった。
実際のサイズ感はE36とE46の中間くらいにも見える。 ホイールベースは2,690 mmあり、後席のスペースも十分だ。
このクラスのスポーツモデルで希少なFR車。それだけでも『M235i』の存在意義は大きい。