iPodシリーズがアップデートされなくなり、1998年に始まったデジタルオーディオプレーヤーのムーブメントが一段落した現在。しかし、ハイレゾ音源を再生できる機体によって、高音質なデジタルオーディオプレーヤーを求める声は増えているという。
ハイエンドモデルは手のひらサイズながら10万円を超えるプライスタグが付くが、それらの高級機と肩を並べる機能を4万9800円で実現したハイコストパフォーマンスモデルが日本で発売する。
2010年、ハイレゾ対応デジタルオーディオプレーヤー黎明期に突如として現れたモデル「Colorfly C4」を開発したメンバーが、さらなる最高のミュージックプレイヤーを作るため独立、設立したのがLuxury&Precisionだ。
精密機器レベルの性能向上、忠実な音の再現、美しい音質と質感を追求することから、Luxury(豪華) とPrecision(精密)というワードを使ったブランド名としている。
同ブランドは、高価格帯機が多くなってきたデジタルオーディオプレーヤー市場に、最新モデルである「Luxury&Precision L3」(以下、L3)を投入した。
販売価格は4万9800円。iPodやウォークマンの中堅モデル以上、ハイレゾ対応デジタルオーディオプレーヤー以下だ。
右・左チャンネルそれぞれのオーディオ回路を完全に分離したフルバランス設計。DACも、片チャンネルにつき1機を用いるデュアルDAC構造を実現。セパレーションを高めて、ノイズも感じさせないサウンドにまとめている。
2.5mm 4極のバランス出力端子も装備。バランス対応イヤホン・ヘッドホンと組み合わせれば音のキレ味がさらにアップ。弾力性も増し、聴いていて“楽しい”サウンドにステップアップする。
近年注目されているDSD音源(5.6MHz)もストレートに鳴らせるのも「Luxury&Precision L3」の特徴だ。音のグラデーションに深みがあり、特にアコースティックな楽曲との相性に優れている。
Bluetooth非搭載(カーオーディオにワイヤレスで音を飛ばすことができない)というネガティブな要素もあるが、ポータブルオーディオとしての機能はとても充実している。屋外での利用が多い人におすすめの1機だ。
(武者良太)
画像提供元・e☆イヤホン