東京「アクタス・丸の内店」での名作家具展。現代に受け継がれるバウハウスのデザイン思想を知る

東京・新丸ビルにある「アクタス・丸の内店」では、企画展「TECTA MIT MARUNOUCHI -バウハウスとテクタの名作家具展-」を開催する。

期間は、2月22日(土)から4月20日(日)まで。ドイツの芸術学校「バウハウス」のデザイナー、ヴァルター・グロピウス氏などによる名作家具を、資料とともに鑑賞できる。

TECTA F51 ARM CHAIR / Walter Gropius 1920

TECTA F51 ARM CHAIR / Walter Gropius 1920

「バウハウス」の思想を受け継いだ家具ブランド

旧東ドイツの出身である「TECTA」の創業者アクセル・ブロッホイザー氏は、「バウハウス」のデザインに魅了され、西ドイツに亡命し同社を1972年に設立した。

そして、「バウハウス」とともに尊敬の念を抱き続け、師と崇めていたのがフランスの奇才デザイナー、ジャン・プルーヴェ氏だ。

プルーヴェ氏は「バウハウス」から誕生したカンチレバーチェアの構造強化へのアドバイスや、ベストセラーアイテム「M21」テーブルの不定形ラインの天板をデザイン。晩年まで同ブランドにはなくてはならない存在となった。

TECTA M21 DINING TABLE / TECTA 1990

TECTA M21 DINING TABLE / TECTA 1990

同展では、彼らの交流のきっかけとなったイージーチェアのプルーヴェ氏直筆スケッチと、後に製品化した実物の「D80」を展示。2022年に開催された「ジャン・プルーヴェ展」にはなかった、両者の交流を辿ることができる貴重な資料だ。

機能主義的デザイン思想を知る企画展

ドイツの芸術学校「バウハウス」は、1919年からわずか14年間という短い期間で現在の建築・工業デザインの礎を築き、いまもなお影響を与えている。

同展は、同校に魅了されそのデザイン思想を現代に受け継ぐ稀有なドイツのファニチャーブランド「TECTA」のプロダクトからそのデザインを学び、同ブランドの軌跡を知るイベントだ。

また、3月19日(水)から国立新美術館で始まる「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」に出展する同ブランドの魅力を先駆けて伝える。

TECTA D42 ARM CHAIR / Ludwig Mies van der Rohe 1927

TECTA D42 ARM CHAIR / Ludwig Mies van der Rohe 1927

「バウハウス」オリジナルコレクション約10点を展示

同ブランドは、「バウハウス」から誕生した家具を最も多くコレクションし、現在も作り続けている。

「TECTA MIT MARUNOUCHI -バウハウスとテクタの名作家具展-」では、ヴァルター・グロピウス氏、ミース・ファン・デル・ローエ氏、マルセル・ブロイヤー氏といったデザイナー陣の名作コレクション約10点を展示。加えて、同校のデザイン思想から着想を得て、現在に継承するオリジナルコレクションも一堂に集結する。

TECTA D4 CHAIR / Marcel Breuer 1927

TECTA D4 CHAIR / Marcel Breuer 1927

TECTA D40 ARM CHAIR / Marcel Breuer 1928

TECTA D40 ARM CHAIR / Marcel Breuer 1928

「バウハウス」のデザインを見ることができる、貴重な機会だ。

TECTA MIT MARUNOUCHI -バウハウスとテクタの名作家具展-
会期:2月22日(土)~4月20日(日)
会場:アクタス・丸の内店
所在地:東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング 3F
時間:11:00~21:00 / 日・祝 11:00~20:00
入場:無料
イベント特設サイト:https://www.actus-interior.com/news/tecta2025/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000071744.html

(田原昌)