神戸の酒蔵「沢の鶴」による、日本酒の長期熟成に取り組むブランド「八継(はっけい)」では、50年熟成酒をはじめ、シリーズ4種をオンライン限定で販売している。
山田錦を使用し、時を経てさらに磨かれたその味わいは、世界的なコンテストでも高く評価されている。
希少な50年熟成酒や15年の長期熟成酒、そして今回新しくシリーズに加わった「八継 刻17 伝承」について紹介したい。
“時間”という無上の価値を伝える、2本の50年熟成酒
「八継」は、通常3年以上で古酒といわれる日本酒業界において、2023年に50年熟成という「八継 刻50 純米」と「八継 刻50 本醸造」を発売した。
両商品の仕込みが行われたのは、ちょうど日本酒の国内出荷量が最盛期を迎えた1973年。つくればつくるほどお酒が売れる時代に、あえてそれを寝かせることを選択し、日本酒の長期熟成に挑んだ造り手たちがいた。
それは厳密に低温管理された貯蔵庫のなかで、1年ごとに品質と味わいの変化を確かめながら、次の代へと受け継がれていく。
一般的な熟成酒は、その熟成の過程でゆっくりと深みを増し、色付きが濃くなる。しかし、そこからさらに年数を経て熟成が進むことで、いくつかの成分が澱になって下へ沈み、両商品は光を透過させた琥珀のように澄み渡るクリアな色へと変化してできあがった。
山田錦の名産地と蔵元の絆がつくる15年の長期熟成
15年熟成の「八継 刻15 実楽」の実楽(じつらく)とは、兵庫県三木市吉川町にある集落の名前。古くから山田錦の名産地として知られている。
実楽の山田錦から造る日本酒は、甘味や酸味、旨味、渋味、ミネラル感などの味わいをバランス良く含み、どれかひとつの味が突出するのではなく、全体をやわらかく包み込み、お酒の味をまとめ上げるような力をそなえている。同商品では、その深みと膨らみのある味わいをさらに生かすために、生酛造りという伝統的な手法を採り入れた。
バランスの良いスムーズな味わいと、最後に感じられるキレの良さ。そこに、長期熟成による「時間」という価値を加えたのが、「八継 刻15 実楽」だ。
世界的な野生動物画家がラベルを描いた1本
そして、今年の5月、シリーズ4本目の熟成酒「八継 刻17 伝承」が新たにラインナップに加わった。
同商品のラベル意匠に描かれた勇壮なキジは、野生動物画家の岡田宗徳さんによるもの。野生動物を見つめ続けてきた岡田さんの、繊細かつ力強い筆の動きから生まれる“一筆入魂”の作品が、「八継 刻17 伝承」に生命を吹きこむ。
また、同商品は“伝承”というコンセプトのもと、その販売額の一部を「山階(やましな)鳥類研究所」に寄付している。
時を超えて伝承されていく人と自然の物語に想いを馳せながら、時間によって磨かれた「八継 刻17 伝承」の味わいを楽しもう。
「八継 刻50 本醸造」は、世界的なワイン・日本酒コンテスト「インターナショナルワインチャレンジ2024」のSAKE部門「日本酒部門 熟成の部」で「GOLD(金)」を受賞。また、フランスで開催された日本酒コンテスト「KuraMaster2024」にて、「八継 刻15 実楽」が「金賞」を受賞している。
“時間”が紡ぐ味わいを、体感してみては。
八継
公式サイト:https://hakkei.site
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000118324.html
(田原昌)
※表示価格は全て税込