古来受け継がれる美意識と、誇り高いクラフトマンシップから生まれる優美なイタリア家具。
アルフレックスジャパン社が、イタリア最高峰の家具ブランドMolteni&C(モルテーニ)2023コレクションの国内取り扱いを発表した。日本人デザイナー・深澤直人氏や国際的な建築事務所ヘルツォーク&ド・ムーロンによる新作家具も含まれる。
収納を中心としたイタリア家具ブランド「モルテーニ」
1934年にイタリアで創業したモルテーニは、収納を中心とした最高峰の技術を誇るイタリア屈指の総合家具ブランドだ。
ベルギー人建築家ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン氏によるクリエイティブディレクションで、素材の美しさを際立たせた演出性の高い屋内外家具と収納、キッチンのあるハイエンド空間を創出する。
今回、国内で取り扱うのは2023年4月にミラノサローネで発表されたコレクション。
インスピレーションの源となったのは古代ローマのドムスだ。ドムスとは富裕層が住んだ家屋のことで、サローネ会場でも屋根のない中庭を囲むように個室やパブリックルームが配置され、ドムスの雰囲気が再現された。
自然光が入り、屋外とのつながりが感じられる住まいは、家庭空間におけるくつろぎを大切にするヴァン・ドゥイセン氏自身の暮らし方を反映しているという。
深澤直人氏「CINNAMON」
今回、モルテーニは日本人デザイナーと初めてコラボレーション。国際的に活躍する深澤直人氏による CINNAMON(シナモン)は、フォーム、機能、快適さをシームレスに融合させたアームチェアだ。
「まるで浮き輪に浮かんでいるかのような、水面を指でなぞるような感覚」と同氏が表現するシナモンは、その包み込むような形状で温かさと静けさを醸し出す。
Herzog & de Meuron「PORTA VOLTA」
国際的な建築事務所「Herzog & de Meuron(ヘルツォーク&ド・ムーロン)」とモルテーニの初めてのコラボレーションで発表されたPORTA VOLTA(ポルタ・ボルタ)は、もともとミラノに建設されたフェルトリネッリ財団のオフィス用の特注チェアで、その地区名から名付けられている。
その後、イスラエル国立図書館の閲覧用チェアに採用されるにあたり、モルテーニのコレクションに追加された。
U字型に湾曲した無垢材のフレームは、背もたれからアーム、アームから座面、脚部とそれぞれの箇所に応じて曲げ木、フィンガージョイントなどで構成されており、包み込まれるような快適な座り心地を実現する。
Vincent Van Duysen氏「MATEO」
モダンなダイニングルームに新たな個性を添えるテーブルとしてヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン氏が提案するMATEO(マテオ)。
エレガントでミニマルなイタリア風のもてなしの雰囲気と、居心地の良いダイニングスペースを追求する中で、ヴァン・ドゥイセン氏の建築的概念がテーブルの安定性と構造美、洗練されたデザインに表現された。
ゆるやかに広がる円錐型の脚部は垂直な15mmのスリットで2分割され、予想外で新鮮なデザイン要素となっている。
Rodolfo Doldoni氏「OLD FORD」
ロドルフォ・ドルドーニ氏デザインのテーブル OLD FORD(オルドフォード)は、イギリスの特別区タワーハムレットにある、過去にロンドンへの流通拠点となっていたエリアが名前の由来となっている。
天板から脚部までゆるやかなカーブの丸いエッジで構成され、重厚感とダイナミックさを兼ね備えたデザインが特徴。
脚部フレームは自動車産業で使用される成形工法「ハイドロフォーミング」によって作り出され、軽量ながら最大幅3400mmまである大型の天板を支える強度と耐久性を兼ね備える。
今回発表されたのは全12製品。古代ローマの文化人のように、美しいものに囲まれた知的で快適な暮らし。その世界観に魅了される。
ブランド公式サイト:https://www.molteni.it/jp/landing/salone-preview-collection-2023
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000028759.html
(SAYA)