コーヒーの世界は奥深い。豆の種類や産地、ローストやドリップの時間・方法など、わずかな違いでその味は驚くほどに変わる。そのため、コーヒーを提供するカフェは独自の切り口から“美味しさ”を追求するのが常だ。
東京都内でこだわりのコーヒーを提供する最新カフェをピックアップ。コース形式で提供する店や、コーヒーカクテルが味わえる店など、個性的な店舗を紹介する。
目次
・<蔵前>コース形式でコーヒーを味わえる「Lonich,」
・<渋谷>「AIR DRIP COFFEE SHIBUYA」で“水”の違いを楽しむ
・<狛江>コーヒーを“学ぶ”なら「堀口珈琲 狛江店」へ
・<下北沢>「猿田彦珈琲 下北沢店」でコーヒーカクテルを堪能
・<西麻布>「Café Apéro」でコーヒー&ワインを
<蔵前>コース形式でコーヒーを味わえる「Lonich,」
今年4月、「コーヒー体験をデザインする」をコンセプトに掲げるクリエイティブコーヒーブランド「Lonich,(ロニック)」の1号店が、蔵前にオープンした。
同店は、「クオリティカウンター」と「クリエイティブカウンター」という、趣の異なる2つのカウンターを備える。
「クオリティカウンター」では、常時10種類前後のトップスペシャルティコーヒーの中から、バリスタがコーヒー豆を紹介。ゲスト一人ひとりの好みやその日の気分を踏まえ、その場で1杯ずつ抽出する。
いっぽう「クリエイティブカウンター」は、パーソナルバリスタがコース*形式でトップスペシャルティコーヒー、シグニチャービバレッジおよびフードペアリング用のスイーツを提供する。
なおクリエイティブカウンターは予約サイトからの事前予約が必要なので、来店予定を立てる前にあらかじめチェックしておこう。
Lonich,
所在地:東京都台東区蔵前1-7-4 Kビル 1F
営業時間:8時〜19時(土日祝日は9時から営業)
予約サイト:https://lonich.square.site
* 常時3種類のコースから選べる
<渋谷>「AIR DRIP COFFEE SHIBUYA」で“水”の違いを楽しむ
今年4月にオープンした「AIR DRIP COFFEE SHIBUYA」は、“空気からつくった水”でコーヒーを淹れるという面白いカフェ。
同店は、空気から水をつくる「空気製水機」の開発を行う、アクアム社が運営している。
同店では、空気製水機でできた水を使って、一杯ずつ丁寧にコーヒーをハンドドリップ。
ハンドドリップコーヒーは、空気からつくる水と相性抜群のオリジナルブレンド「Air Drip Blend」や、愛知県日進市に拠点を構える「豆楽」で丁寧に焙煎されたブラジルやエチオピアなど各国のスペシャルティコーヒーを味わえる。
ハンドドリップコーヒーのほかは、エスプレッソやカフェラテ、コールドブリューなども用意。
コーヒーと相性の良い焼き菓子には、自由が丘の「Numéro 5 Paris(ヌメロサンク・パリ)」が手がけるカヌレやフィナンシェ、マドレーヌ、さらに6種のフレーバーから選べるパウンドケーキを。
美味しいスイーツと共に、“水”の違いによるコーヒーの味を体感してほしい。
AIR DRIP COFFEE SHIBUYA
所在地:東京都渋谷区松濤1-27-1
営業時間:9時~18時
公式サイト:https://airdripcoffee.com
<狛江>コーヒーを“学ぶ”なら「堀口珈琲 狛江店」へ
東京と上海にて展開するスペシャリティコーヒー専門店・堀口珈琲。その2つ目の店舗にあたる狛江店が5月にリニューアル。今回の記事では、同店にフォーカスして紹介する。
狛江店には、堀口珈琲の定番ブレンド「CLASSICシリーズ」全9種に加え、多種多様なシングルオリジン(*1)が常時10種類以上並んでいる。
コーヒーは注文を受けた後、一杯ずつペーパードリップで抽出。豊富なバリエーションの豆があるので、飲み比べたり、その日の気分で選ぶなどして楽しめる。
またコーヒーとの相性を考えて作られる手作りケーキのほか、店内にあるベーカリー「aosan comaé」のパンも、コーヒーと一緒に注文可能。
注目は、通常15時以降に限定発売される人気商品“角食”を使用した新メニュー「aosan角食トースト」(*2)。角食の香ばしく甘い味わいが、コーヒーの香りをより引き立たせてくれる。
さらに、リニューアル後の狛江店は「Comae Coffee Civic Center ~コーヒーで、つどう・まなぶ・むすぶ~」を新コンセプトとして打ち出している。
今後は定期的にコーヒーや関連テーマのセミナーを開催し、コーヒーを味わえるだけでなく、ゲストにとっての“学び”の機会も創出するという。
コーヒーを味わうだけでなく、知識も深めたいという人は足を運んでほしい。
堀口珈琲 狛江店
所在地:東京都狛江市和泉本町1-1-30
営業時間:10時~19時(喫茶は18時まで)
定休日:月曜日(祝日の場合は営業、翌火曜日休み)※「aosan comaé」の定休日:月・火曜日
公式サイト:https://www.kohikobo.co.jp/shop/
*1 国などの大きな単位ではなく、単一の生産者や農場、品種などで分けられたコーヒー
*2 10時〜16時の間、数量限定で提供
<下北沢>「猿田彦珈琲 下北沢店」でコーヒーカクテルを堪能
東京・恵比寿で創業した、スペシャルティコーヒー専門店の猿田彦珈琲。その下北沢店では、4月から「SARUTAHIKO COFFEE 夜の部」をスタートしている。
「SARUTAHIKO COFFEE 夜の部」は、下北沢店の夜19時以降がバー仕様に変わるというもの。昼間のカフェ営業*とは一転、照明を落として店舗が大人の雰囲気に様変わりする。
ネオンサイン輝く空間では、猿田彦珈琲のスペシャルティコーヒーを使ったオリジナルカクテルをはじめ、ノンアルコールカクテルドリンクや、そのお供にぴったりなフードメニューなどを楽しめる。
例えばこちらは、猿田彦珈琲自慢のブレンド「TOKYO ‘TIL I NFINITY」を使用した、さっぱりとした味わいが特徴の「コーヒーマルガリータ」。ライムとテキーラに、浅煎りのエスプレッソの華やかな風味が加わった、飲みやすいマルガリータだ。
カクテルメニューはシーズンによって入れ替わるので、飽きることなく通年利用できそうだ。
猿田彦珈琲 下北沢店
所在地:東京都世田谷区北沢2-24-5 SHIMOKITA FRONT 1階
営業時間:10時~23時(L.O 22時30分)
公式サイト:https://sarutahiko.co/shop/
* バー営業中もカフェメニュー提供
<西麻布>「Café Apéro」でコーヒー&ワインを
西麻布交差点から外苑西通りを広尾方面に進むと、黒いフレームのガラス張りのカフェが見えてくる。今年2月にオープンした「Café Apéro(カフェ アペロ)」だ。
同店では、無農薬・無施肥・フェアトレードのコーヒー豆「UGANDA」を使用。エスプレッソ、カフェラテ、カプチーノなどが楽しめる。
さらにドリップコーヒーは「UGANDA」の他、環境にやさしい方法で栽培されたフェアトレードの豆3種から好みの味わいをセレクトすることが可能だ。
また同店の魅力は、コーヒーのみならず、会食前の食前酒(アペロ)を楽しめる点にもある。
シャンパーニュ、赤ワイン、白ワインは、グラスで2,000円から注文可能。珍しいプレミアムシャンパーニュや銘醸ワイン、DRCなどもあり、ワイン通を唸らせる。
また、モノトーンの店内には、世界最高峰のピアノメーカー・スタインウェイ&サンズの1941年製のグランドピアノ「S155」が設置されている。
週末にはピアノの生演奏も実施。まさに大人にとっての“癒し”の場所といえるカフェだ。
Café Apéro
所在地:東京都港区西麻布4-2-15 水野ビル1階
営業時間:8時〜23時
公式Instagram:https://www.instagram.com/cafeapero_nishiazabu/
いずれも個性が光る店ばかり。それぞれの店が提案する新たなコーヒーの楽しみ方を体感してみては。
(IKKI)
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