山里の温泉宿「ホテル松葉川温泉」を舞台に、食と温泉とアートを同時に楽しむ“泊まれるアートフェア”が開催中だ。
1月22日(日)~3月17日(金)の期間、宿泊者もしくは日帰り温泉利用者が参加できる。アート作品を購入できるほか、特定日にはトークやサウナなど特別体験イベントも企画する。
山里にたたずむ温泉宿「ホテル松葉川温泉」
会場となる「ホテル松葉川温泉」が位置するのは、高知県四万十町の山里。“日本最後の清流”と呼ばれる四万十川の源流のひとつ、日野地川が流れる地だ。
「周囲には何もない」と言うが、四季折々の表情豊かな山々、渓谷、美味しい空気と美しい夜空の星に囲まれる。
「万病に効く霊泉」と呼ばれる温泉は、江戸時代にはすでにその名が知られていたという。食事には清流で育った「四万十鰻」「子持ち鮎」「仁井田米」など四万十ならではの食材が贅沢に使われる。
そんな山里の宿を舞台に、異色のアートフェア「NIGHTTIME ART FAIR, SHIMANTO ~食と自然と温泉に浸る、泊まれるアートフェア~」が行われる。企画したのは、アートプロジェクトの企画・編集・コンサルティングを手がける田尾圭一郎氏。
近年、現代アートへの関心が高まり、東京や大阪、京都といった都市部では盛んにアートフェアが開催されるが、その多くはコレクターや有識者向け。一般の生活者にはまだまだ馴染みがないことが課題だという。
温泉宿の宿泊客を対象に、リラックスムードの夜間に開催されるアートフェア。四万十の食や森林散策、温泉を同時に満喫でき、地域の資源とアートが結びつく新しい試みとなっている。
12のギャラリー&アーティストが出展
出展するのは現代アート、写真、デザイン、デジタル、民藝など12のギャラリー&アーティスト。
「AB salon」は、ダー・カシンスキ氏と田尾圭一郎氏によるアートディーラー・ユニット。今回はデンマーク人アーティスト、レベッカ・ラズボシッツ氏のプリント作品と、彼女の拠点でもあるコペンハーゲンのコミュニティスペース「アブサロン」のブランドブックを販売する。
東京造形大学グラフィックデザイン専攻卒業の山浦のどか氏は、阿波手漉き和紙と藍染和紙の製造に携わりながらアーティスト活動を行う。
大阪のギャラリー「gallery176」メンバーである木村孝氏は、写真作品で独自の世界を表現する。
「三木 祐子+金崎 亮太 studio ART MANAGEMENT」は、作曲家の三木祐子氏と電子音響音楽家の金崎亮太氏によるユニット。ピアノ+コンピューターという現代的な手法で演奏会やインスタレーション作品の発表を行っている。
特定日には特別体験イベントも開催
期間中はアート作品の販売に加え、トークイベントや星空鑑賞&森林散策、サウナなど冬の四万十を満喫する特別体験イベントを開催する。
2月のイベント開催日は2月19日(日)、2月20日(月)、2月21日(火)、2月24日(金)、2月26日(日)。3月は3月12日(日)、3月13日(月)、3月14日(火)、3月17日(金)となる。
いずれも2日前までイベント公式サイトにて事前予約が必要で、1月22日(日)から申し込みを受付中だ。宿泊の予約は「ホテル松葉川温泉」WEBサイトにて行う。
NIGHTTIME ART FAIR, SHIMANTO ~食と自然と温泉に浸る、泊まれるアートフェア~
期間:開催中~3月17日(金)10:30~22:00 ※20:00以降は宿泊者限定
会場:ホテル松葉川温泉
所在地:高知県高岡郡四万十町日野地605-1
参加対象:日帰り温泉利用者、または宿泊者(宿泊する部屋は問わない)
イベント公式サイト:https://nighttime-artfair.com
ホテル公式サイト:https://www.matsubakawa.jp/
(SAYA)