現在、国内の盆栽愛好家は、50〜100万人といわれる。しかし、若い層は極めて少ないことが現状。一方、海外において盆栽は芸術的な評価が高く、3万〜10万人ともいわれる愛好家の中で20代・30代の若い層が急増しているという。
そんな中、盆栽愛好家が気軽に集えるコミュニティデザインSNS「BONSAI KINONE」が9月末にスタートした。
盆栽を始めたい・盆栽撮影が好き・盆栽を職業とする人など、盆栽ビギナーからエキスパートまで、全ての盆栽愛好家が交流できることを目的としたSNSだ。
盆栽文化の継承・発展を目指す「BONSAI KINONE」
運営会社のキノネは、SNSを通じて盆栽好きの輪を広げ、情報の発信・取得を円滑にすることで、より多くの人が盆栽という伝統文化に触れやすくなることを目的に「BONSAI KINONE」を開発した。
海外で盆栽人気が高まる中、優れた盆栽が海外へ大量流出することも危惧されている。これを防ぐためにも、国内でより多くの年齢層が文化に触れ楽しむことができ、盆栽文化を活発化することが求められる。
日本では、敷居が高い印象がある盆栽文化に対して、特化したSNSを作り、簡単な情報から専門的な情報まで、幅広く公開し、触れやすくすることで、その敷居を下げていく。
そして、SNSの機能で、地域を隔てた盆栽愛好家、盆栽に興味がある人が、互いに情報を簡単に共有することで、今まで盆栽に触れる機会がなかった人々にその魅力を訴求するという。
「BONSAI KINONE」コミュニティの特徴
「BONSAI KINONE」は、目的や話題などのテーマに合わせて、コミュニティ内で話題や投稿内容(画像・コメント)のグループを分けられる機能を持つ。
「ビギナーで展示会をしたい人」「好きな樹種で集まりたいグループ」「一緒に盆栽を始めた人」が集まるグループなど、それぞれの目的に合わせた場所でやりとりすることで、自分の求めていた人材、情報が簡単にマッチングできる仕様になっている。
盆栽に対する必要な情報が手に入る
一般に、高い専門知識が求められる盆栽。書籍やインターネット上に、盆栽に関する様々な情報が存在するものの、どれを利用してよいか迷う人が多いという。
しかし、コミュニティでは、出展元が明確な情報を整理して発信、常にアップデートを行っていくので、確かな情報をどこよりも早く取得することができる。
グループの運営がしやすくなる
全国の盆栽園や店舗などで実施されている教室のスケジュール情報提供、出欠確認、教室風景の写真の発信などがしやすくなる。運営を効率化することで、イベントが活発化していく一助になる。
地域を越えて盆栽仲間が見つかる
盆栽に興味がある人同士が簡単に繋がることで、地域に限定されず趣味仲間が見つかり、相談も安易にできる。これまで生活圏内にある盆栽園の中に限られていた交友関係が、地域を超えて広がる可能性がある。
現在、盆栽の潜在市場は80億円といわれる。そして、海外からみた盆栽の価値は年々高まり、その市場は今後益々拡大していくと期待される。それに反して、国内需要は、年々減少しているという現実もある。
その起源を1,300年以上遡れるという盆栽。コミュニティデザインSNS「BONSAI KINONE」を活用することで、盆栽愛好者が増加し、盆栽という重要な伝統文化が次世代へ、世界へ、継承されていくことを期待したい。
BONSAI KINONE
公式サイト:https://bonsai.kinone-glb.com/
(高野晃彰)