さまざまなエリアで同時多発的に開発が進む都心部に、新たなランドマークが誕生した。
■日本橋兜町に「KABUTO ONE」竣工
平和不動産、山種不動産、ちばぎん証券の3社が推進してきた日本橋兜町の共同開発事業「KABUTO ONE」が、8月24日に竣工式を執り行った。
「コト始めの街」「投資・証券の街」。日本橋兜町には、明治以来、渋沢栄一翁が日本初の証券取引所や銀行を興した地歴がある。
「KABUTO ONE」は「国際金融都市・東京」構想の一翼を担う機能を導入し、金融関連の情報発信や人材育成、投資家と企業の対話・交流促進を図ることで「国際金融都市・東京」構想の実現に寄与するとともに地域全体の更なる発展、魅力の向上に貢献していく。
江戸期より日本経済の中心として栄え、世界有数の経済圏へ成長した日本経済のまさに心臓として躍動し続ける兜町。「KABUTO ONE」という名称には、“これまでも、これからも、兜町が日本経済において不変の始まりの地=基点であり続ける”という想いを託している。
事業者であるちばぎん証券に加え、「KABUTO ONE」の特徴が評価され、証券保管振替機構、WeWork KABUTO ONE、QUICK、QES、T&Iイノベーションセンター等の入居が決定しており、オフィスフロアは満室にて順次稼動する。
■「KABUTO ONE」の構成
地上15階、地下2階、延床面積約39,000㎡のオフィス・店舗・カンファレンスなどで構成される大規模複合用途ビル。
永代通りと平成通りの交差点に面するアトリウムは、高さ約14m、3層吹き抜けガラス張りの開放的空間を最大限活かし、地域のゲートとして金融拠点を象徴し、かつ日本の金融資本市場の“顔”として、視覚的かつ空間的にマーケットの活気や動向を感じられる世界最大規模のキューブ型大型LEDディスプレイ「The HEART」を設置。
また、アトリウムはイベント等を通じて地域活動や賑わい・憩い・交流の拠点となる場としても機能する。
1階と地下1階の低層部は、主に飲食店舗を導入し路面店舗化による連続的な賑わいを創出。地上3・4階の中層部は、投資家と企業の対話交流拠点となるカンファレンス、ライブラリー・ラウンジを導入し、地域で滞在できる空間の整備を通して賑わいの継続につなげていく。
6階以上の高層部のオフィスフロアは、1フロアあたり約1,905㎡の茅場町駅エリア最大級の大型オフィスであり、中間層免震構造の導入やデュアルフューエル対応の非常用発電機の設置によって高い安全性や事業継続性(BCP)を確保し、安全・安心な執務環境を整えた。
2022年12月開通予定の地下接続通路を通じて、地下1階と東京メトロ東西線・日比谷線「茅場町」駅に直結することで地上とのバリアフリー接続を整備するとともに、街区再編・統合による貫通通路や歩道状空地などのオープンスペースを整備し、歩行者回遊性の向上と賑わい創出に寄与する。
現在進行形で変化し続ける街・東京。日本橋兜町も国際金融都市の中心として、さらに進化していきそうだ。
KABUTO ONE
所在地:東京都中央区日本橋兜町7番1号(住居表示)
平和不動産:https://www.heiwa-net.co.jp/
(冨田格)