メルセデス・ベンツが北京モーターショーに用意したSUVのコンセプトカーは、誰もがそれとわかるBMW X6の対抗馬だ。ニューヨークではGLクラスの対抗馬としてBMWはX7の開発を明言。MLとX5はすでにライバル関係が成立しているのでSUV戦線はますます過熱していく図式だ。
メルセデス伝統のシルバーアローを再現したボディカラーで彩られた『コンセプト・クーペ SUV』の存在感は抜群であり、これがMLベースとは思えないほどスタイリッシュ。圧倒的なフェイスはLEDのヘッドライトと相まって独特の威圧感があり、また、リアビューはSクラスクーペをモチーフとしたデザインが特長だ。大胆な弧を描くルーフラインはCLSで開花した4ドアクーペのコンセプトを踏襲している。
ウワサによればこのモデル、『MLC』として2015年に投入されるという。ボディ・サイズは全長4935mm×全幅2044mm×全高1739mm。現行モデルのMLより長く広く、そして低いワイド&ロースタイルの構えだ。搭載されるパワーユニットは新開発3リッターのV6ツインターボエンジンで最高出力337ps、最大トルク480Nmを発生。トランスミッションはトルクコンバータータイプの9速AT、『9G-TRONIC PLUS』が組み合わされる。
現状ではショーモデルということもあり大口径の22インチホイールがおごられマッシブなモノフォルムを構成。カタマリ感と相まって躍動感はひときわ高い。年内にはプロダクトモデルとして発表される予定というが、どこまでスタディデザイン踏襲できるか楽しみでもある。メルセデスは2013年に約235万台を生産し、過去最高益を達成。更なる高みはデザイン抜きには語れないだろう。