チェコを代表するビールの一つ、「Budweiser Budvar(ブドヴァイゼル・ブドヴァル)」はドイツ語読みするとバドワイザー。アメリカのものがお手本にしたと言われているバドワイザー誕生の地「České Budějovice(チェスケー・ブジェヨヴィツェ)」のブドヴァルの工場には、ビアホールが併設されている。
しっかり管理されたこだわりのビールを飲むならここだ!
工場見学が終わったら、そのままビアホール「Budvarka(ブドヴァルカ)」に直行。見学中に、今すぐビールが飲みたいという気持ちが湧き上がってしまうのは抑えきれないものである。工場の出口を出たらすぐ隣にビアホールがあるのでありがたい。
ひと目だけではオープンしているのか分からない作りになっているが、扉が開けば、店内はブドヴァルらしい赤い色と落ち着いた木目調のしつらえで出迎えてくれる。伝統的なチェコのビアホールというよりも、若者たちが集まるような、おしゃれでクールな内装だ。
そして壁を良く見ると、なんとビールをサーブするときに下に引くコースターで作られていた。束にしたコースターを互い違いに組み合わせるという、アートのような壁だ。
さて、席についたらまずはビールを注文。
普通のラガーから始まって、ダークやフィルタリングしていないものなど種類がいくつかある。それぞれ試してみるのもいい。飲めない人には、「Nealko」と書かれたノンアルコールビールもあるので、乾杯にはオススメ。
最初はやはり、基本のラガーで。たっぷりの、キメの細かい泡が美味しさを閉じ込めていて最高だ!
直営店なのでビールが美味しいのはもちろんのこと、料理も美味しい。チェコ料理は肉がメインだが、ここでは魚(川魚やサーモンなど)も食べられる。
魚料理に慣れている日本人なら、どちらかといえば肉料理をオススメしたい。「ジーゼック」という薄いカツレツは絶品だ。
店内の奥には、工場で出来たばかりのビールが入っている巨大なタンクがある。チェコではよく「うちにはタンクがあります!」と書かれている看板をよく目にするが、この方が美味しいのだという。
ビール大国チェコならではのこだわりと、ブドヴァルらしい店内がとても素敵だった。工場見学しなくても、立ち寄ってみたいビアホールだ。
※2020年7月現在、欧州各国では出入国の制限をしています。旅行の際は必ずご確認を。
(田原昌)