昨年、北米カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたキャデラックのエントリーモデル『ATS』に、特別仕様の『クリムゾン・スポーツ・エディション』が加わった。
その内容はクリムゾン・レッド・メタリックの外装色に4パターンのインテリアを組み合わせた、というもの。ステアリングやシフトノブにはマイクロ・スウェードを採用したというから気分もかなりスポーティ。また、ダークシルバーに塗装された専用の18インチホイールも目を引くが、グランドエフェクトパッケージ（フロントスポイラー/ロッカーモールディング/リアディフューザー/リアスポイラー）もそれに習い同色で塗装。精悍なルックスを得ている。
しかし、残念ながらコレは北米でのハナシ。特別仕様車のベースは日本にも導入されている最高出力276psの2.0リッター直4の直噴ターボと、未導入の325psの3.6リッターV6エンジン搭載車。BMW3シリーズやメルセデス・ベンツCクラスをライバルに据えデビューしたキャデラックATSだけに、願わくはデビュー1周年を記念して前者だけでも日本発売を期待したいところだ。
1902年の誕生から斬新なデザインと先進的なメカニズムをもつラグジュアリーブランドとして君臨してきたキャデラックは2014年、新たなステージへと向かう。それを象徴するかのようにキャデラック・クレスト（王冠、山形紋、ローレルの葉のリースで構成されたブランドのロゴマーク）もまた1999年以来のアップデートを受たけ。美しさと技術力に裏づけされた「アート＆サイエンス」というコンセプトの元にラインアップを拡大しているキャデラック。魅力的なニューモデルが日本へ上陸を果たす日はそう遠くない。