BMWの次世代モビリティ、EV(電気自動車)の『i3』がいよいよ発売される。日本では4月5日からだが、ドイツ本国では先行して販売。
すでに5カ月待ちの状態だという。日本の受注状況はというと、オプションにこだわらなければ本国より早く納車できる可能性もあるとのこと。日本仕様のボディサイズは全長4,010×全幅1,775×全高1,550mmと立体駐車場にピタリ収まる。先取りしたければ猛ダッシュをオススメしておく。また、i3には充電用のモーターサイクル用エンジンを組み合わせた『i3レンジ・エクステンダー』もあり、現状ではこのモデルの受注が7割を超えているという話も。
気になる航続距離は使用状況にもよるが、スタンダード・モデルで日常的な使い方なら約130kmから160km。充電時間は急速充電だと約30分で80%まで回復し、普通充電だと約8時間で満タンとなる。また、レンジ・エクステンダーなら航続距離が約100㎞延びる。いずれにせよ4人乗りシティコミューターと考えれば十分な性能だろう。
満を持して発売にされたi3の見どころは、その先進性にある。簡単にいえばアルミのシャーシにCFRP(炭素繊維強化プラスチック)のキャビンを乗せた構造なのだが、パワーユニットに関係なく自動車にとって軽量化は最大の課題。エネルギーを効率よく使うには軽さが最大の武器なのだ。これまでCFRPはコスト的にも製造技術の面でも量産不可能とされてきた。i3はごく少量生産されるスーパーカーではない。
しかし、その手法は同じRTM成形(レジント・ランスファー・モールディング)であり、伝え聞くところによると年間1万台ペースを目指すという。また、iシリーズの製造にかかわる各拠点の工場では、水力や風力、太陽光など再生可能エネルギーで運営しているというから恐れ入る。
車両価格はスタンダード・モデルが499万円、レンジ・エクステンダーが546万円(ともに税別)。