加賀・山中温泉にある文化観光施設「加賀依緑園(かがいりょくえん)」では、金沢で活動する陶芸作家、東元生氏の個展『斑入-ふいり-』を4月29日(火・祝)まで開催中だ。続いて、5月2日(金)から工藤武氏の個展『工藤武のヤキモノ』を開催する。
明治の近代和風建築を改修し、観光施設として生まれ変わった空間で、歴史とアートを体感しよう。
月替わりで多彩なイベントを開催する「加賀依緑園」
同施設では地元作家の個展をはじめとした、多彩な工芸・美術作品の展示や販売イベントを月替わりで開催している。
現在は春のイベント第1弾として、陶芸作家、東元生(ひがしもと・しょう)氏の個展『斑入-ふいり-』を4月29日(火・祝)まで開催している。
続く第2弾は工藤武(くどう・たけし)氏による個展『工藤武のヤキモノ』を5月2日(金)〜6月2日(月)の期間に開催する。
春の幕開け第1弾となる個展『斑入-ふいり-』
東元氏は「人の感情を動かす器作り」を信条とする、金沢市を拠点に活動する陶芸作家。同展では、混ざり合う土と土をテーマに、東元氏が一点一点想いを込めて制作したぐい呑み、徳利、オブジェなど約40点の作品を展示している。

『斑入-ふいり-』展示作品

『斑入-ふいり-』展示作品
5月から開催する第2弾の個展『工藤武のヤキモノ』
一方、工藤氏は九谷焼技術研修所での勤務を経て、現在は作家として活動している。同展では特定のテーマは設けず、旅の記憶や歴史へのまなざしを作品で表現した、茶器、酒器、花器、ポット、コーヒーカップなど50〜60点の作品を展示する。

『工藤武のヤキモノ』展示予定作品

『工藤武のヤキモノ』展示予定作品
地域の歴史と文化を発信する「加賀依緑園」
2024年4月に開業した加賀依緑園は、明治時代に建てられた伝統的な建築物を再利用した、歴史と文化、自然を体感できる、地域の新たな観光拠点として注目される施設だ。
かつては老舗旅館「よしのや」の第2別荘として使用され、1947年に昭和天皇が滞在。後に吉田茂元首相が後継者に佐藤栄作を指名した「山中会議」が開かれた場所としても知られ、迎賓館としての役割を果たしてきた。
明治の近代和風建築の趣を残しながら、和風建築技術を活かして丁寧に修復された同施設は、歴史的に貴重な資料や装飾品を展示している。さらに、四季の移ろいを感じられる広大な庭園も魅力。抹茶や和菓子を提供する喫茶ラウンジも併設し、庭園を眺めながら優雅な時間を過ごせる。

ラウンジ

庭園

幻の壁紙と呼ばれる「金唐革紙」

御殿(御幸の間)
北陸三県の文化芸術を伝える「縁煌enishira」
同イベントを主催するのは、金沢市のひがし茶屋街にあるギャラリー&ショップを拠点に活動する「縁煌enishira」。北陸三県に縁のある工芸作家の作品を取り扱い、量産では表現できない手作りの温もりのある作品を通して、使う人の暮らしや心が豊かにすることを目指している。
伝統工芸作品の美しさと、歴史的な建築や装飾が調和する同イベントへ赴き、アートに触れる旅を楽しもう。
個展詳細
会場:加賀依緑園「花月の間」
所在地:石川県加賀市山中温泉南町ロ87-1
入場料:一般600円
定休日:木曜日(祝日の場合は営業)
公式サイト:https://kagairyokuen.jp/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000151077.html
(hachi)