1月16日(木)より、島根県立美術館で「島根県立美術館 写真コレクションの30年」が開催中だ。1995年の準備開始から30年、国内外の写真史を彩る作品を収集し、現在ではコレクションの3分の1以上が写真作品を占めるまでに成長した。
同展では約100点の厳選された作品を通じて、美術館の歩みと写真芸術の魅力を振り返る。
写真コレクション30年の歴史を紐解く
島根県立美術館は開館以降、ダゲレオタイプから現代写真までの重要な作品を収集し、国内外で高い評価を得てきた。今回の展覧会では、近年多くの寄贈を受けて充実した同館のコレクションから、写真史における重要な作品群を厳選。30年間の収集活動の成果を一望できる貴重な機会となる。
見どころ:国内外の名作が一堂に
展覧会は「海外の写真」「日本の写真」「作家別コレクション」の3つの章に分かれ、各章で特徴的な作品を紹介している。
第1章:海外の写真コレクション
「フランス19世紀の写真」や「モダン・フォトグラフィ」など、歴史的価値の高い海外作家の作品を紹介。中でもアンセル・アダムズやモホイ=ナジといった巨匠たちの作品は必見だ。
第2章:日本の写真コレクション
明治から昭和にかけての写真家たちの作品が並ぶ。特に津和野藩主・亀井茲明が撮影した歴史的作品は、時代を映し出す貴重な資料である。
第3章:塩谷定好コレクション
島根を舞台にした芸術写真で知られる塩谷定好。彼の代表作「河岸」を含む美しいプリント作品群が展示される。
第4章:植田正治コレクション
山陰の風景を撮り続けた植田正治のヴィンテージ・プリントを展示。卓越した表現力を持つ写真作品が揃う。
第5章:奈良原一高コレクション
戦後日本を代表する写真家である奈良原一高のコレクションを特集。総数780点以上に及ぶ作品の中から、代表作が披露される。
第6章:森山大道コレクション
独特のモノクロ写真で世界的に評価を得た森山大道。少年時代を島根で過ごした彼の代表作が展示される。
第7章:杉本博司コレクション
「海景」シリーズを中心に、杉本博司の作品が展開。国内外で評価の高い隠岐の海を写した写真が見どころだ。
本展は、国内外の名作から地域に根差した写真家の作品まで、多彩なコレクションが一堂に会する貴重な機会だ。美術館を訪れ、写真芸術の奥深さを体感してはいかがだろうか。
島根県立美術館 写真コレクションの30年
会期:2025年1月16日(木)~4月14日(月)
休館日:火曜日(ただし2月11日は開館)
料金:一般300円
会場:島根県立美術館(島根県松江市袖師町1-5) コレクション展示室4
時間:【1~2月】10:00~18:30【3~4月】10:00~日没後30分(展示室への入場は閉館時刻の30分前まで)
島根県立美術館 公式サイト:https://www.shimane-art-museum.jp/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000882.000036130.html
(山之内渉)