大人が学ぶ日本の文化芸術。第1回は京都の香老舗で開催する「聞香」のワークショップ&講演会

大人が学ぶ文化プログラム「五感から知る言葉にならない日本の美」が、今年の秋から本格始動を開始。

同プログラムは、京友禅の老舗「千總」を母体とした「千總文化研究所」が主催し、日本の文化芸術を学ぶワークショップと講演会を全5回行う。

第1回は、11月16日(土)に開催する、香老舗「松栄堂」によるお香の体験だ。人数限定のため、興味がある人は早めに申し込みたい。

五感を切り口とした、全5回のワークショップ&講演会

「五感から知る言葉にならない日本の美」は、日本の第一線で活躍する表現者・技術者による、五感を切り口としたワークショップ&講演会だ。日本の美を五感からたどり、人の感性に立ち返った文化芸術の伝承をテーマに展開する。

なお、同プログラムの収益は、次世代育成プログラムの運営に充てられる。

五感によって受け継がれる日本の文化芸術

日本には、世界に誇るべきさまざまな文化芸術があり、そこには数えきれないほどの卓越した技術が凝縮されている。

日本のものづくりにみる息を呑むような繊細な美や技術が、どのように伝承されてきたものか、知りたいと思っていても深く理解することは容易なことではない。

そうした背景から、同プログラムでは、五感を切り口としたワークショップと講演を開催する。

第1回は「香り」について、第2回は「ウィスキーの香りと味わい」、第3回は「漆と螺鈿」、第4回は「竹細工」、そして第5回は五人囃子の「音」について予定している。

香りと人の関係を知る、香席での聞香体験

第1回目のプログラム「五感のバランスの再構築ー香りがうつす日本の感性ー」は、創業300余年の香老舗「松栄堂」の代表を迎えてのワークショップと講演だ。

古来より香りを焚く文化は、洋の東西を問わず広く用いられ、日本には仏教とともに伝来。以来、国内では香りの素となる天然素材を収穫できないにもかかわらず、種々の香料を配合した「薫物」、香木そのものを焚く「聞香」といった、香りの文化が独自に発達した。

香木の香りを心ゆくまで鑑賞するワークショップ

同プログラムのワークショップでは、掌の聞香炉に心を傾け、一片の香木のかすかな香りを心ゆくまで鑑賞する。この繊細な所作は「聞香(もんこう)」、香を聞くという美しい言葉で表現されるものだ。

聞香に用いられる香木は、天然の木質香料であり、一つとして同じ香りはない。そして、香りの生成の秘密は未だ正確に解き明かされておらず、人工的に作り出すこともできないとされている。

今回、席主をつとめる畑正高氏自身が、同プログラムのために厳選した香木の香りを案内してくれる。

日本の文化芸術を、深く知ることができる貴重なチャンスだ。

五感のバランスの再構築ー香りがうつす日本の感性ー
開催日:11月16日(土)
会場:松栄堂
所在地:京都府京都市中京区烏丸通二条上る東側
開催時間:13:30~16:15(受付 13:00)
参加費:30,000円(税込)
定員:先着30名
申込サイト:https://icac.or.jp/event/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000145188.html

(田原昌)