1919年に創刊してから、100年以上の歴史を持つキネマ旬報。100年以上続く映画雑誌は世界でも類を見ない。
雑誌創刊のきっかけは、映画が好きで堪らなかった学生の情熱。それに多くの評論家や映画人が共鳴し、共に歴史を紡いできた。6月27日(木)、そんなキネマ旬報の100年にフォカースしたムック本『キネマ旬報の100年』が刊行された。
100年以上続く唯一無二の映画雑誌、再録版が登場!
『キネマ旬報の100年』は、当時の評論家や映画人の映画に対する熱い思いや論考、映画作りへの情熱や挑戦が詰まった記事の数々を、当時のままに再録。ページをめくるたびに、その時代の光景が目に浮かんでくるはず。
特に注目すべきは、450点を超える歴代の表紙をカラーで振り返るギャラリーだ。受賞者が表紙を飾るベスト・テン号については全号掲載するなど、こだわりが垣間見える。
100年の間で注目された記事を厳選して再掲
また、100年の歴史の中で注目された記事も厳選し、筆者の回想も交えて掲載。
例えば、小津安二郎さんが戦地で亡くなった山中貞雄さんに送った追悼の言葉や、橋本忍さん脚本による「砂の器」が誕生する際の松本清張さんとの対話など。また、三船敏郎さん、石原裕次郎さん、高倉健さん、松田優作さんといったスターらが語る心意気など、映画史に残る記事も盛りだくさんだ。
映画評論誌ならではの深く辛口な映画論も厳選。双葉十三郎さん、佐藤忠男さん、山田宏一さんらがさまざまな論考を述べている。
人気連載も復刻。山田宏一さんの「シネ・ブラボー」や、和田誠さんの「お楽しみはこれからだ」、手塚治虫さんの「観たり撮ったり映したり」、連城三紀彦さんの「試写室のメロディー」、細野晴臣さんの「映画を聴きましょう」といった名作コラムが再び楽しめる。
そして、伝説の編集長たちが語るキネマ旬報の歴史や思い出も掲載。白井佳夫さん、黒井和男さんらをはじめとする多くの関係者が語ったキネマ旬報の魅力に注目だ。
創刊の挨拶も再録。1919年7月の創刊号では、「私共は活動写真が並はずれて好きなのであります。今よりもっともっと活動写真に近寄ってみたいという方々と一緒に進みたい。読者諸君と教えあったりいがみあったり笑いあったりしようと思って居ります」と編集部がコメントしている。
まさに、映画を愛する全ての人が永久保存したくなる一冊と言って過言ではないだろう。
キネマ旬報の100年
体裁:B5判/396ページ
価格:3,300円/電子版2,500円(共に税込)
雑誌ページ:https://www.kinejunshop.com/items/87513029
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000121.000026364.html
(IKKI)