東京・大手町の日本旅館「星のや東京」は、5月28日(火)から8月28日(水)の期間「夏の宵・納涼舟あそび」を開催する。
貸切り舟の特別席で、浴衣を着て涼しげな室礼(しつらい)を前にシャンパーニュと季節のおつまみを味わえるアクティビティだ。
海風を感じる涼やかな夏のひとときを楽しんでみよう。
船上で堪能する、シャンパーニュと季節のおつまみ
刻々と変わりゆく東京の景色を眺めながら楽しむのは、のどごし涼やかなシャンパーニュと季節のおつまみだ。
江戸時代にペリーが来航した際、浦賀奉行所の与力として仕えた香山栄左衛門らにシャンパーニュやハムなどのシャルキュトリ(*1)を振る舞った(*2)。
同宿は、当時とても貴重なものであったシャンパーニュと、古くから、肉の保存性を高めるためにフランスで用いられていたシャルキュトリ文化を表現したおつまみを用意する。
季節のおつまみには、ペリーが日本に持ってきたとされる鶏肉や羊肉、夏野菜であるとうもろこしとトマトを使用する。シャンパーニュは、長期熟成された香ばしく甘い香りが特徴だ。
風味豊かで力強い味わいのシャンパーニュが、肉や夏野菜の旨味がより引き立つ。
涼を感じる舟上の開放的な特別席
舟に設えるのは、足を伸ばして寛げるデイベッドのようなソファだ。特別席で寛ぎながら優雅に東京の景色を眺められる。
開放的な特別席には、氷柱クーラーや江戸風鈴などの目にも涼やかな設えを用意する。江戸時代当時は希少性の高かった氷だが、その使われ方のひとつとして、氷に触れて涼む「氷遊び」があった。
その氷遊びを楽しめるよう用意するのは、氷柱クーラーだ。シャンパーニュを冷やす容器としてだけでなく、見た目や風を通して伝わる冷気から涼を感じられる。
また、江戸風鈴を設え、江戸の粋な「涼」の楽しみ方に倣い、五感を使って涼むことができる。
乗船前に薄荷湯の入浴と浴衣の着付け
涼むための支度は、舟に乗る前から始まる。用意するのは、季節湯である薄荷湯と浴衣だ。
江戸の人々は日中に汗を流し、吸水性の高い浴衣を着て夕涼みを行っていた。乗船前に薄荷湯に浸かることで、メントールの清涼感を味わうことができ、船上でうける風がより涼しく感じられる。
薄荷湯で身体を温めた後に身に纏うのは、1872年創業の日本橋の老舗「梨園染(*3) 戸田屋商店」の誇る、伝統工芸である東京本注(注染(*4))にて仕立て上げられた浴衣。薄手の木綿生地で仕立てられた浴衣は通気性に優れ、汗をかいた肌に密着することなく、夏でも快適に過ごせる。
同プランは18時5分から19時50分(うち乗船時間75分)の開催で、定員は1日1組4名までとなっている。
料金は1名 135,900円、2名 147,300円、3名 161,200円、4名 172,600円(税・サ込、宿泊費別)だ。
利用対象者は星のや東京宿泊者で、7日前までに予約が必要。
江戸の暮らしの知恵や文化に倣った舟あそびで、涼やかな夏のひとときを楽しもう。
星のや東京
所在地:東京都千代田区大手町一丁目9番1
公式サイト:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyatokyo/
プラン予約サイト:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyatokyo/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000495.000033064.html
(MOCA.O)
*1 食肉加工品全般の総称
*2 小泉武夫『幻の料亭「百川」ものがたりー絢爛の江戸料理ー』新潮文庫(2019)
*3 戸田屋商店オリジナルブランドの名前。
*4 絵柄を切り抜いた型紙を生地にあて、防染糊を付け、数十枚重ねた上から染料を注ぎ染めていく技法。
※状況によりスケジュール、内容が一部変更になる場合がある
※桟橋までの移動は料金に含まれない