山形県南陽市に醸造所をもつGRAPE REPUBLIC(グレープリパブリック)社が、4月18日(火)に新商品「Cabernet Franc 2021(カベルネ・フラン 2021)」を発売した。同社が初めてカベルネ・フランを主要品種にした赤ワインだ。
醸造所がある山形県・置賜地域の生産者・小川農園が育てたカベルネ・フランを使って、醸造責任者・矢野陽之氏とともに5年の歳月をかけて完成。同社が表現する置賜地方のテロワールを、多面的により深く表現する。
GRAPE REPUBLIC社が新たなブドウ品種に挑戦
同社ではこれまで、生食用品種として知られ、ワイン用ブドウとしても栽培されるデラウェアやナイアガラ、スチューベンなどを使ったワイン造りをしてきた。それは、同社の醸造所がある置賜地域が、もともと生食用のブドウを栽培していたためである。
今回発売された「Cabernet Franc 2021」の主要品種であるカベルネ・フランは、ヨーロッパのワイン造りで頻繁に使われている国際的なブドウ品種である。同社では置賜地域の気候風土に適したブドウ品種として「カベルネ・フラン」の栽培を2017年にスタート。5年の歳月をかけてようやくワイン造りができるまで収穫量が増えたため、最初のワイン(ファーストヴィンテージ)をリリースすることとなった。
栽培からこだわった「Cabernet Franc 2021」のポイント
カベルネ・フランは、契約農家である山形県高畠町の小川農園、小川徹氏が栽培している。2018年春に植えた苗木は、4年目の2021年10月にようやく0.6tを収穫できるようになったそうだ。今回リリースされるのは、この初めて収穫されたカベルネ・フランを醸造したファースト・ヴィンテージである。
そして2021年10月10日の収穫後、その日のうちに醸造所内で除梗し、ブドウの実を皮ごとアンフォラ(素焼きの壺)に入れ8日間発酵した。このスキン・ファーメントの後は圧搾。できた果汁を、ステンレスタンクに移し3週間発酵した後、春までステンレスタンク内で熟成させている。滓引き*した後、7月までさらに熟成し瓶詰め。半年置いた後、リリースしている。
味わいは、ベリーの果実味や木イチゴ、スミレの香りと冷涼さがカベルネ・フランを使ったワインの特徴である。また、ゴボウのような土の根に似た風味も特徴のひとつだ。薫香を感じる料理、青みや土の香りのする野菜に合わせるとよいだろう。
具体的な料理を挙げると「真鴨のスモーク」「グリーンアスパラ・キノコ・砂肝のアヒージョ」などだ。また、春らしく、ふきのとう味噌を使った和牛のホイル焼きなどもオススメ。
さらに、ワイン単体では青みがあってドライな印象があるので、ふきのとうの青みをリンクさせながらギャップになる甘味と油を加えて作る料理は相性がよい。
ワイナリーの設立が増えており、ワイン産地としてさらに注目が集まっている置賜地域。GRAPE REPUBLIC社でしか造れない土地の個性を表現したワインをぜひ堪能してほしい。
公式オンラインショップ:https://shop.grape-republic.com/c/item/cat_wine/GRC1082
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000116585.html
(akihiro takeji)
* おりびき。酒をタンク内で放置することにより、沈殿物(滓)を取り除くこと