和食器好きは見逃せない、東京ミッドタウンで開催中「華麗なる有田 ラグジュアリーの歴史 そして現代展」

東京港区の「とらや 東京ミッドタウン店ギャラリー」では、有田焼の様式の歴史と、それを受け継ぐ現代の窯元を紹介する展示販売イベント「華麗なる有田 ラグジュアリーの歴史 そして現代展」を開催中だ。

美術・工芸品に興味のあるなしにかかわらず、一見の価値あり。

有田焼ととらや

400年の歴史を持つ有田焼と、室町時代後期創業のとらや。長い間一流のものづくりを志してきた両者にはどんな困難や試練も乗り越えてきた歴史がある。何代にも渡り技術を伝え、伝統を守りつつも時代に合った変革を行ってきた先人たちの努力、受け継いだ仕事を誇りに思い、絶やしてはならないという強い意志があったのだろう。

和菓子の老舗・とらやとともに、改めて有田焼の魅力を分かりやすく伝える展示イベントが「華麗なる有田ラグジュアリーの歴史そして現代展」だ。

展示・販売のほか、かき氷も楽しめる

イベントでは壁面を利用したパネル展示と、中央展示台でのやきもの展示、小展示台において新商品を含めた一部の商品を販売している。

また隣接する虎屋菓寮(喫茶)では、とらやと李荘窯が開発したデザートボウルで、佐賀県産のいちごを使ったかき氷が楽しめる。

壁面パネル展示

400年の有田焼の歴史のうち華やかな時代に焦点を当て、次の4つの様式について写真と紹介文により解説していく。

1つ目は柿右衛門様式。17世紀に輸出され欧州の王侯貴族に珍重された。

2つ目は古伊万里金襴手様式。17~18世紀に数多く輸出され、国内でも華やかな元禄文化を彩った。

3つ目は鍋島様式。江戸時代に鍋島藩主より将軍家へ献上され最高級品といわれた。

4つ目の明治超絶技巧は、明治時代に万国博覧会に出展し海外で高く評価された。

中央展示台 ~やきもの~

伝統的な様式を受け継ぎ現代でもラグジュアリーであり続ける名窯、今右衛門窯、柿右衛門窯、香蘭社と、世界のトップシェフと共に現代のラグジュアリーを創出している李荘窯、4社それぞれの商品で虎屋のお菓子を添えたお茶のシーンを展示する。400年以上にわたり最高級レベルの磁器製造を行っている有田の現在を鑑賞できる。

その一例を紹介しよう。

十四代今泉今右衛門の、色絵吹墨墨はじき四季花文杯。

十五代酒井田柿右衛門の、濁手葡萄文六角珈琲椀。

小展示台 ~販売イベント~

展示会場にて香蘭社、李荘窯のセレクト商品を購入できる。また有田焼風のクッキー「白磁彩菓」も販売。

「香蘭社 by koransha」から、シンプルモダンな新ブランド「by koransha」をメインに現代のライフスタイルに使いやすいラインナップから連れ帰る器を検討することもできる。

「李荘窯 古色銀彩シリーズ」からは、モダンな茶器を中心に紹介する。

「虎屋×李荘窯 デザートボウル」は、とらやと李荘窯開発のデザートボウルだ。

天馬堂 白磁彩菓から、有田焼の歴史を紹介する美しい絵柄のアイシングクッキーを販売。

コレクションや普段使いに、また贈答にも利用できる美しい有田焼の数々を見に出かけたい。

華麗なる有田 ラグジュアリーの歴史 そして現代展
会期:7月2日(土)~8月30日(火)
時間:11時~21時
会場:とらや 東京ミッドタウン店ギャラリー
所在地:東京都港区赤坂9-7-4 D-B117 東京ミッドタウン ガレリア地下1階
URL:https://www.toraya-group.co.jp/toraya/news/detail/?nid=1095
※入場無料

(MOCA.O)