ダミアン・ジャレ×名和晃平のパフォーマンス作品集が大型本で刊行

美術出版社より、世界的に活躍する振付家/ダンサーのダミアン・ジャレと彫刻家の名和晃平の協業により創作したパフォーマンス三部作を収めた作品集『VESSEL / Mist / Planet [wanderer] ダミアン・ジャレ|名和晃平』が5月2日(月)に発売される。同書の発売にともない、銀座 蔦屋書店では5月8日(日)まで刊行記念展覧会を開催中だ。

3つのパフォーマンス作品の舞台写真を収録

日本文化に深い関心を寄せていたダミアン・ジャレが、2013年のあいちトリエンナーレで名和晃平の立体作品「Foam」に共鳴し、二人のコラボレーションがスタート。作品集『VESSEL / Mist / Planet [wanderer] ダミアン・ジャレ|名和晃平』は、2016年に日本初演の「VESSEL」、映像作家ラヒ・レズヴァニによる美しい映像作品として発表された「Mist」、2021年にコロナ禍を経ての上演で絶賛された「Planet [wanderer]」の三部作にわたる新たなパフォーマンスの魅力をあますところなく、大判ページにて収録。ジャレと名和のインタビューや、三作品それぞれの作品評など、作品世界を読み解くテキストも充実している。

© Studio M

芸術家とのコラボレーションを展開するダミアン・ジャレ

ダミアン・ジャレは、フランス系ベルギー人で、国際的に活躍し、各国で様々な賞を受賞する振付師・ダンサー。様々なジャンルを横断して、常にダンスの限界を超えようと模索し、世界的に名高い芸術家たちとコラボレーションを展開している。2013年、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」を授与。

© Rahi Rezvani 2022

彫刻の定義を柔軟に解釈した作品を提示する名和晃平

京都を拠点に活動する名和晃平は、彫刻家、Sandwich Inc.代表、京都芸術大学教授。彫刻の定義を柔軟に解釈し、鑑賞者に素材の物性がひらかれてくるような知覚体験を生み出してきた。近年は建築のプロジェクトも手がける。

収録されている三部作

2016年に京都で初演「VESSEL」
胎盤を思わせる中央の白い円盤のような舞台装置が印象的。ダンサーたちは、頭を隠した「ヘッドレス」のポーズでさまざまなシーンを構築していく。森山未來も出演。

©Yoshikazu Inoue

2022年1月にオンライン配信した「Mist」
2021年5月にオランダで予定されていた舞台公演が中止となり、映像作家ラヒ・レズヴァニの撮影による映像作品として、2022年1月にオンライン配信。霧の幻想的なイメージが美しい。

©Rahi Rezvani 2022

2021年9月にパリで初演「Planet [wanderer]」
植物のように⾵に揺れるダンサーたちの⾝体表現は圧巻。光を鋭く反射する鉱物のランドスケープを背景に、地を這う霧や降り注ぐ粘度の高い白色の液体が、気象現象のように舞台を包み込む。

©Rahi Rezvani 2022

『VESSEL / Mist / Planet [wanderer] ダミアン・ジャレ|名和晃平』
定価:11,000円(税込)
仕様:B4判変型/168ページ
『VESSEL / Mist / Planet [wanderer] ダミアン・ジャレ|名和晃平』:https://www.amazon.co.jp/dp/4568105447

銀座 蔦屋書店
所在地:東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 6F
URL:https://store.tsite.jp/ginza/

(MK)