朝起きて洗顔した時に、「顔色よくないな」と思った経験はないだろうか。
■少しの知識と意識的に行うことで得られるもの
Twiiterのフォロワー数が15万人を超える人気漢方コンサルタント櫻井大典氏の新刊『漢方的おうち健診』が7月1日より発売。
「東洋医学ってなんだかハードルが高そう」
そう思ってしまい敬遠しがちな人にこそ読んでほしいという本書は、少しの知識を得て意識的に行うだけで、自分の体やこころの状態から、不調とその原因、体質、隠れた病気のサイン、不調解消のための養生法まで、さまざまなことがわかるというものだ。
■「なんとなく望診」を少し専門的にするための知識
朝、鏡にうつる自分の顔をみながら「あー、なんだか調子悪い。今朝は目の下にクマが出てるし」と思ったり、家族や同僚から「顔色が悪いよ、大丈夫?」と声をかけられた経験がある人は少なくないだろう。
顔は「体調をうつし出す鏡」。
東洋医学の一種である「中医学」の専門家が専門知識と理論をもとに、顔を細かくみることを、「望診(ぼうしん)」という。つまり私たちは日々、自分や他人の顔をみて「なんとなく望診」をしているともいえる。
本書を読むと、私たちが漠然と行っている「なんとなく望診」を、少し専門的にできるようになる。
顔のさまざまなパーツや爪を見て、その変化を観察していると、なぜそれが起こっているのか、どんな不調のサインなのかを理解できるようになってくる。さらに、自分の体質や気をつけたい病気までわかるのだ。
病気の手前の状態である「未病(みびょう)」を発見し、病院へ行くほどではない「なんとなく不調」という状態の改善に役立つ養生法(セルフケア法)を知ることもできる。
少し難しそうに感じるかもしれないが、本書で紹介する養生法は「食べるだけでよくなる」という食養生を中心とする簡単なものばかり。また、顔のチェック法もパーツごとに多数の状態を項目出ししているので、鏡をみて、自分があてはまる項目のページを読むだけで簡単に分かる工夫を凝らしている。
健康でいなければ、いい仕事はできないし、プライベートも楽しめない。自分の体の不調をセルフチェックして、気になるときは早めに対処することが、人生を有意義にするためには欠かせないことだろう。
『漢方的おうち健診 顔をみるだけで不調と養生法がわかる』
著者:櫻井大典
定価:本体1,400円+税
判型:四六判/268ページ
発行所:株式会社 学研プラス
学研出版サイト:https://hon.gakken.jp/book/2380163100
(冨田格)