南紀白浜の「川久ミュージアム」がミュージアムショップをオープン

建築をモチーフとしたちょっとマニアックなデザインが特長だ。

Karakami HOTELS&RESORTSは、和歌山県南紀白浜にオープンした私設美術館「川久ミュージアム」にて、ミュージアムオフィシャルグッズの販売を開始した。今回は建築価値が高いその川久のパーツ一つ一つを切り出してグッズに込めた。

 

2020年にギネス世界記録™に認定された川久の壮大なエントランスホールの金箔天井。この金箔天井は、ヴェルサイユ宮殿やアメリカの自由の女神など、歴史的建造物の修繕を数多く手がけ、金箔の分野を先駆開拓し“金箔の世界一の名工”と称されるフランスの人間国宝ファブリス・ゴアール氏が手掛けた生涯の傑作だ。

陽に当たった時もっとも美しくロビーを照らす純度として22.5金、5cm×5cm四方の金箔が手作業で張り巡らされ、芸術的に計算された美しいアーチ型の金箔天井となっている。その功績を讃え、今回ミュージアムグッズに金箔天井5cm×5cmを原寸で再現した「ゴアール5×5」シリーズを展開した。

その他にも様々な魅力的なグッズが販売されている。

■ユニークなホテルとミュージアムの組み合わせ

1989年、建築家永田祐三氏が監修し、中国、ヨーロッパ、イスラム、日本と、世界各地の匠の技術を融合させた同ホテルは、総工費400億に上り、延床面積2万6000平米、建設期間は2年を費やした。

 

外壁を飾るのは、中国の紫禁城にのみ使用を許された鮮やかな「老中黄」の瑠璃瓦。

館内は、イタリアの職人によって敷き詰められた緻密なローマンモザイクタイルの床や、フランス人間国宝ゴアール氏の手による壮大な22.5金の金箔ドーム天井に加えて、ロビーの壁面には、メトロポリタン美術館の鑑定で2世紀頃のシリアの鹿と豹のビザンチンモザイク画が埋め込まれており、野外には、イギリスの彫刻家バリー・フラナガンによる幅6メートルものうさぎのブロンズ像など、美術的価値の高いアーティストを世界中から招集し造られた夢の建築だ。

左官職人・久住章が主宰する「花咲団」による疑似大理石でつくり上げた1本1億円の26本の柱や土佐漆喰で仕上げたホテルエントランスの大庇ほか、陶芸家・加藤元男による信長塀や陶板焼きのタイル壁、煉瓦職人・高山彦八郎による煉瓦模様など、日本人の匠も数多く参加。世界中の技術や文化を組み合わせたような建築は、全ての作品の調和とれている摩訶不思議な空間となっている。

同ホテルは優れた建築作品と設計者に贈られる「村野藤吾賞」を受賞。そして2020年に金箔表面積でギネス世界記録™に認定された。そんな建築とアートの融合体である川久ホテルがその歴史価値の保存と伝承を目的とし、2020年川久ミュージアムとしてオープンした。

川久ミュージアムホームページ
https://www.museum-kawakyu.jp/

(GINGA)