コロナの影響により自宅で過ごす時間が増えた今、部屋の雰囲気を変えてくれる花や緑への関心が高まっている。
そこで、日本一の花き市場である「大田花き」では、2020年に流通した花き(観賞用の植物全般)の中から品質や流通、人気などの観点から「フラワー・オブ・ザ・イヤーOTA2020」を決定した。
2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で花きの需要は全体的に落ち込んだが、そのような状況においても伸びていたのは家庭需要。このことにより1輪、あるいは1本でその場の空気感に変化を引き起こすような存在感のある花への注目が高まっている。
■花トレンドのキーワードは「おうちでピンク」
色はピンク系が人気だが、とりわけ少し青みがかったブルーイッシュ、グレーイッシュな色目がトレンド。ドライフラワーも引き続き人気があり、新鮮な花であってもドライな質感やシャビーテイストのトレンドが続いていることから、このようなキーファクターを持ったアイテムが人気となっている。
・最優秀賞:アスター “マッシュラベンダー”
花きトレンドは全体的に小輪化の中、唯一大輪化で成功したレアな品目。マッシュラベンダーは直径7cm前後にもなる超大輪アスターで、1本で存在感があり、且つ美しさが引き立ち、長持ちする。グレーイッシュな発色が、トレンドを捉えた独特の雰囲気を醸し出している。
・優秀賞:バラ “ヴァーズ”
花弁は枯れ感と青み、クラシカルな雰囲気を伴ったシャビーシックな印象で、他に類を見ない個性派品種。一度見たら忘れない鮮烈なインパクトを与える。花瓶を意味するvaseにちなみ「ヴァーズ」と命名。
・新商品奨励賞:スターチス “シンジーシルバー”
スターチスのシンジーシルバーは、カサカサとしたドライな質感で、青みがかったピンクの小花がたくさん付いた上品でかわいらしい品種。色が付いた部分がガクにあたるので長持ちし、ドライフラワーとしてスワッグなどにもよく利用される。昨今のトレンドのブルーイッシュピンクというポイントも押さえている。
・新商品奨励賞:“グレビリアゴールド”
グレビリアゴールドは、葉の表はフレッシュグリーン、裏はベルベットな質感のコッパーゴールドという対照的な二つの表情を1枚の葉に併せ持つ、美しいイスラエル産の植物。生花のみならずドライフラワーのブーケやスワッグ、リースなど多用途で活躍。グレビリアゴールドだけを束ねて、インテリアとして装飾するアイテムとしても注目された。
トレンドの花きに注目して、自宅に飾ったりプレゼントにしてみては。
URL:https://otakaki.co.jp/flower/ ※本年の結果は12月4日以降に掲載
(田原昌)