新型GRスープラは、ホイールベース・トレッド・重心高という3つの基本要素にこだわり、ピュアスポーツカーに相応しいハンドリング性能を追求している。
歴代モデルは4シーターだったが、今回は2シーターに割り切ることでホイールベースを「86」よりも100mm短い2,470mmとし、これによってホイールベースとトレッドの比が1.55になった。一般的にこの数値が小さくなるほど回頭性が高まり、優れたハンドリング性能につながる。1.55は他の量産スポーツカーと比べてもトップレベルだ。
また、重心高は水平対向エンジンを搭載した「86」よりもさらに低く、前後重量配分も理想的な50:50を実現している。ボディサイズは、全長4,380×全幅1,865×全高1,290/1,295mm。
「86」の約2.5倍もの高剛性を実現した強靭なボディも自慢だ。この数値はなんとCFRPキャビンを採用した「レクサスLFA」をも上回るものだという。
エンジンはグレードごとに3機種が用意される。トランスミッションは8速ATのみ。
まず最上級グレードの「RZ」には、伝統を継承する3.0Lの直6ターボが搭載された。最高出力は340ps、最大トルクは1,600rpmという低回転から500Nmを発生する。ハイパワーや優れたレスポンスもさることながら、「直6」という記号性も魅力だ。
2.0Lの直4ターボは、中間グレードの「SZ-R」で258ps/400Nm、ベースグレードの「SZ」で197ps/320Nmを発生。いずれも鼻先の軽さや軽快な加速フィールを美点とする。
外装デザインは、立体感やエアロダイナミクスを重視した造形が印象的。一方の内装デザインは、いかにもスポーツカーらしいタイトかつ集中力が高まる仕立てとされている。
運転支援システムは、ミリ波レーダー+単眼カメラ方式のプリクラッシュセーフティやブラインドスポットモニター、全車速追従式のレーダークルーズコントロールなどを標準装備する。車載通信機「DCM」も標準装備し、スープラ専用のコネクティッドサービスを利用できる。また、走行データを記録するデータロガーもオプション設定された。
価格は「RZ」が690万円、「SZ-R」が590万円、「SZ」が490万円。ちなみに兄弟車でありオープン版の「BMW Z4」は、最上級グレードの「M40i」が835万円、ベースグレードの「sDrive20i」が566万円という設定。
すでに今年分はほぼ完売で、これから注文しても納車は来年以降になる見込み。少しでも早く手に入れたい方は、抽選販売となる「限定RZ」に賭けるのも一考だ。わずか24台かつ限定カラーの「マットストームグレーメタリック」をまとうだけに、プレミアが付くことは間違いないだろう。
(zlatan)
画像元:トヨタ自動車
- 1
- 2