小田急線の片瀬江ノ島駅から、もしくは江ノ電の江の島駅から歩いて行く「江の島」。
これからの時期は天気が良いと「江の島弁天大橋」から富士山が見えることもあるので、右手に注意してみよう。
「江の島弁天大橋」を渡りきると、店がひしめく参道に至るわけだが、ここはいつでも人の波が多くて参ってしまう。
しかし、この参道以外にも江島神社に至る道があるのをご存じだろうか。
ひとつは遊覧船で「江島奥津宮(おくつみや)」方面から登る参道。乗り場は橋を渡る手前にある。
もう一つは、表の参道から少しずれたところにある、「江島中津宮(なかつみや)」方面から登る参道だ。
こちらは民家の間を通っていく道なので、お静かに。
「江島神社」では三女神を祀っており、同時に「妙音弁財天」「八臂弁財天」も祀られている。江戸時代までは神社ではなく、弁財天を祀る「江島弁天」だった為である。
海の安全・幸福・財宝・技芸上達の神として崇められており、特に音楽や芸術の神様としての信奉が厚い。山の神を祀る「大山阿夫利神社(おおやまあふりじんじゃ)」(神奈川県伊勢原市)と対にして詣でるのが、江戸っ子の嗜みだったそうだ。
さて、せっかく江の島に来たのだから名物の「しらす」を頂いてみよう。
「島童子(しまわらし)」では大ぶりの皿に釜揚げしらすと生しらすを半分ずつのせた「ハーフしらす丼」を頂いた。
もちろん釜揚げしらすだけ、生しらすだけの丼もあるが、ここは欲張って両方を試させてもらう。さすがに地元で獲れたてなだけあって、まったく生臭さを感じさせない。しかも大振りのしらすの歯ごたえが、たまらないのだ。
量はそれなりにあるので、江の島を制覇したお腹に丁度良かった。
お土産にはこのしらすを買って帰るのもいい。
面白いお土産としては、「江の島弁天大橋」の江ノ電側にある「玉屋」の羊羹がお勧め。
白餡に青のりを練り込んだ珍しい「のり羊羹」と、さらに塩を加えた「江ノ島羊羹」がある。甘い中にふわっと香る磯の味。不思議で美味しいお土産に、驚くこと間違いなしだ。
(田原昌)