昭和レトロと豪勢な食事が魅力。かにかまくらの城崎温泉「やなぎ荘」

外湯巡りの代表格ともいえる兵庫県の城崎温泉。

近年は海外からの観光客も多く平日でも賑やかで、外湯めぐりもいくぶん混雑を覚悟しないとならないのが温泉好きには寂しくもある。

今回は、(宿の主人曰く)充実した設備はなく建物は古い木造建築の鄙びた宿の「やなぎ荘」を紹介しよう。

温泉街のほぼ中央にある外湯「柳湯」の裏手に本館、別館華山、新館鶴喜の3棟からなる「やなぎ荘」。

なるほどなるほど、ご主人がおっしゃるように本館も別館華山も昭和レトロ感のある懐かしい雰囲気。

新館鶴喜は、全室にバス・トイレ・控えの間付きの数寄屋風でゆったりとできるようだ。

旅の目的はゆったり入れる温泉と冬の味覚を存分に味わえる食事。

お世話になった別館華山は、トイレ付の部屋があり食事は部屋出しで温泉の風呂が貸切で利用できる。

部屋に案内され荷を下ろしたら浴衣に着替え、宿でいただいた「外湯めぐり券」とタオルを持って温泉街に繰り出す。

多少混み合うとしても外湯めぐりは愉しいものだ。

宿に戻ると夕食の時間。やなぎ荘は食事が豪勢なところも売り。ことに冬場は日本海で揚がる蟹がまた美味しい季節。

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冬場の「かにかまくら」はやなぎ荘の名物料理で、生の姿ガニを塩で包んでじっくり焼き上げた逸品。

添えられた木槌で塩の塊を割っていただく。

ふっくらとした身に塩味が移って甘く美味しい味に仕上がるようだ。

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お造りやせいろ蒸し、ゆでがにとかにみそ、かにすき、締めはかに雑炊とかにのオンパレード。

満腹の腹ごなしに館内の貸切湯へ向かう。

風呂は2か所あり、空いていれば中から鍵を掛けて入るシステム。

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外湯とは異なり、気兼ねなくのんびりと温泉に浸かれる極楽を味わう。

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温泉で温まったせいか朝までぐっすり眠り、気持ちのいい目覚め。

布団をあげてもらうと朝食が運ばれてくる。朝食には名物「かにぼんぼり」が食卓に並ぶ。

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リーズナブルな宿で「かに三昧」と温泉貸切湯の贅沢をさせてもらった。

なお、やなぎ荘ではクレジットカードが利用できないのでご留意のほど。

住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島701
電話:0796-32-2911
やなぎ荘公式サイト:http://www.yanagiso.jp/

(小椚萌香)