アウディのフラッグシップSUVたる「新型Q7」は、洗練された佇まいやセンスを感じる内外装の仕立て、最新パワートレーンによる高効率な走りを特徴としている。
ボディサイズは全長5,070(従来比-35)×全幅1,970(同-15)×全高1,735mm(同±0)。フルモデルチェンジとしては珍しく、先代からやや小さくなっている。
これはもちろん取り回し性の良さにつながり、またアルミ素材の多用も相まって最大300kgのダイエットにも成功。クルマにとって“軽さ”は絶対的な武器であり、フットワークや環境性能の向上に直結する。喩えるなら、贅肉をそぎ落としたフットボーラーといった具合だ。
その一方で、室内長は逆に長くなっていて、独立式のサードシート(OP設定)も従来型に比べてヘッド&ショルダールームともに、ゆとりを増している。
インテリアの隙の無い仕上がりは実にアウディらしい。先の「TT」から採用されたTFT液晶メーターの「Audi バーチャルコックピット」も採用された(3.0 TFSI quattroに標準)。
エンジンは2タイプが用意され、いずれも8速ティプトロニックと組み合わされる。上位グレードの3.0L V6スーパーチャージャー(最高出力333ps/最大トルク440Nm)もさることながら、試してみたいのは2.0L 直4ターボ(252ps/370Nm)だ。
こちらは所謂ダウンサイジングターボだが、先代の3.0L V6搭載車より0-100km/h加速で1秒も速い瞬発力と、12.6km/Lという好燃費(社内測定値)を両立している。
また、ここでは紹介しきれないほど充実した安全装備も大きな魅力。緊急時の自動ブレーキをはじめ、高速クルージング・渋滞・駐車など、あらゆるシチュエーションでドライバーをサポートしてくれる。
VWグループのディーゼル不正問題の余波を受けたものの、アウディが作り出すプロダクトの緻密さや洗練度、そして“女性ウケ”の良さは周知の事実。前ページで挙げたライバルたちは強力だが、比較検討に値する1台であることは間違いない。
■グレードおよび価格
Audi Q7 2.0 TFSI quattro=804万円
Audi Q7 3.0 TFSI quattro=929万円
※PHVの「e-tron」は今年後半に導入予定
(zlatan)
写真:アウディジャパン
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