Dolby Atmos、4K/60p、Wi-Fiに対応するスタイリッシュ機
薄型AVアンプはスタイル優先のモデルが多く、本格派がハマるには機能的に今ひとつというモデルが多かった。しかし、NR1606は違う。
骨格となるアンプ部はディスクリート構成の7チャンネル。出力段が各チャンネルごとに独立した半導体を使った回路を持っており、セパレーションに優れる。
映画館の音場をリアルに再現するDolby Atmosにも対応。5.1.2chという、天井にも2台のスピーカーを配置してセンター、フロントLR、リアLR、サブウーファー(アクティブ型)の8台のスピーカーで、球状のサウンドステージを作り出せる。
スピーカーの天井設置はかなりのハードルとなるが、音の発生源がリビング全体を、上空にまで動き回る世界は圧倒的な説得力を持つ。
HDMI端子は入力8、出力1。全ポートがHDCP 2.2に対応しており、4K/60pの入力信号も受け止める。簡単に言ってしまえば、4K放送のチューナーからの映像信号をフルスペックなままTVに送り込める設計だ。
HDRソースにも、広色域なBT.2020のパススルーにも対応している。メーカーからの情報開示こそないが、4月に発表されたばかりのHDMI 2.0aもサポートしているということになるし、今後の展開が期待されるULTRA HD BLU-RAY(4K Blu-ray)もカバーするスペックだ。
SDやHDソースを4Kクオリティにするアップスケーラーも搭載する。
ハイレゾリューションサウンドを心ゆくまで楽しむ
そして、有線LANもしくはWi-Fiで、DLNA 1.5のネットワークオーディオ機能も使える。対応フォーマットはDSD2.8、PCM(WAV、FLAC、AIFF)192kHz/24bit、Apple Lossless(ALAC)96kHz/24bitなど。
AirPlayでiPhone、iPad、BluetoothでAndroid端末との連携も行える。1万8,000局のインターネットラジオ受信機能も持つ。
至れり尽くせりというか、2015年夏の時点でこれ以上のスペックが必要なのかと思えるほどの完成度。映画が好きでブルーレイソフトをコレクションしている人も、PCに保存したハイレゾサウンドをメインスピーカーで楽しみたい人にとっても、買いのAVアンプだ。
(武者 良太)
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