初代ロードスターとは
初代ロードスターはNA型と呼ばれ、当時ファミリア(現在のアクセラに相当)の1.6リッター自然吸気エンジンをFF用の横置きからFR用に縦置きに変更して搭載している。
当時の販売チャンネル、ユーノス向けのために国内の呼び名はユーノス・ロードスター。国外ではMX-5、Miata(ミアータ)と名付けられ、国内外でヒットした。
国内でヒットした要因としては、いくつかある。まず当時ドリフトブームを牽引していたFR車、AE86 レビン・トレノがモデルチェンジによってFFのAE92型に代わってしまったこと。日産からはS13シルビア、180SXが出たがこちらはCAエンジンの1.8リッターターボ、後期型からはSRエンジンの2.0リッターターボとライバルとしては上級車種であるFC3S RX-7に当たること。そのためAE86不在の穴を埋める存在として、走り屋に愛された。
一方手頃なサイズ、価格帯でのオープンカーは女性に人気となり、アメリカではセクレタリーカー(秘書が乗るクルマ)としても受け入れられた。こうして、男女問わず、走りを問わず、広く愛されるクルマとなったのが、初代ロードスターである。
モデルチェンジを繰り返し大型化
その後NB型、NC型と2回モデルチェンジを行ったロードスターは市場からの要求により排気量は1.8リッター、2.0リッターと拡大。またボディサイズも大きく、重くなっていった。
もともとの人馬一体の走り、1000kgを切る軽量な車体で軽快な走りが身上だったロードスターも他のクルマと同じく、環境性能、衝突安全性への対応を余儀なくされそのエッジな走りは角がとれていったと言えよう。
最新型ロードスターは原点回帰
4代目となる最新型ロードスター、ND型は原点回帰。軽量かつコンパクトな車体としたのが最大の特徴だ。全幅は拡大しているが、全長に至っては初代ロードスターをも下回る、歴代最短の全長を実現した。
またエンジンも今回はデミオに使われる1.5リッターSKYACTIVをベースにチューン、こちらもシリーズとして最小排気量となった。とはいえ出力は131馬力と、初代ロードスターの120馬力を上回る。
さて、実際にはどっちが速いのか?
勝負の行く末は動画を見て欲しい。なお、初代ロードスターには公平を期すために4秒のハンディが与えられた、ということから結果は推して知るべし。
もっともロードスターに共通するのは速さではなく、その身軽なフットワークであり、走る楽しさである。筆者は25年前S13シルビアに乗っていたが、先輩が入手したNA型ロードスターを運転させてもらい、その身軽さとシフトチェンジの剛性感に驚いたものだ。
速さだけではない価値。それが新旧ロードスターに共通しているといえよう。日本を代表する車種として、世界から末永く愛されてほしい。
(野間 恒毅)
*画像:Wikimedia / マツダ株式会社
- 1
- 2