ロエベ2018年春夏メンズコレクションの舞台は、スペイン・カタルーニャ州のカダケスにある、ダリのプライベート ハウスとなった。
コレクションは、これまでのシーズンでロエベが語ってきたストーリーをさらに展開させ、海辺での暮らしに関連する一連の折衷的なアイディアや、キャラクターを想像する若者のイマジネーションに息吹を与えるもの。
それはショートパンツを初めとする定番アイテムがクリエイティブに表現される中にはっきりと見てとることができ、セクシュアリティとリラックスしたスピリチュアルな探求が注ぎ込まれている。
また、クラシックなワードローブの定番が、流麗な感性で再解釈され、ロエベ・マンが過去のシーズンよりも肌を露出することを楽しんでいるようだ。
旅人が旅の中で集めた思い出やギフトなどが巧みに服と組み合わされ、テクスチュア、存在感、ビジュアルへとインパクトを与えてくれる。
ロエベならではのスポーツウェア・アイテムには、手の込んだハンドクラフトによる革新的な職人技が魅力を高め、ストライプのようにほどこされたジッパー、細かなアップリケ、カラフルな刺繍が、エスパやシャツ、そしてバッグを飾っている。
ファブリックの特徴は機能性。
リネン、ポプリン、ウォッシュドキャンバスが、パッチやプリントとして、ジャカードのウイリアム・モリスのリーフ柄と共に、遊び心のあるグラフィックなエレメントをプラス。
民族学的なエレメントとしては、服やアクセサリーの至るところにストライプが使われている点で、何度も登場するスカルのモチーフが今シーズン全体に流れるナイーブなアティテュードをまとめ上げた。
キールックのストレッチスエードを使ったスイムウェアは、レザーがこれまでにないしなやかさと触り心地になるように仕上げられる一方、ロエベを象徴するゴールドのスエード、「アンテ・オロ」で入念につくり上げられている。
今回初めて、ロエベはスーツも発表し、エクストラファインの超軽量ライラックモヘアを使用した。
同様に、クラシックな落ち着きのあるイエローのカーコートが、ライニングの無いハイグレードウールとして発表。
最新のテクニックが施されることでこれまでにない軽さがもたらされ、ニットの襟とシグネチャーのスエードのボタンパネルがあしらわれている。
バッグは、ブランドのルーツがスペインであることを象徴するリアルな「バスケット」が、今シーズンの陽気なスタンスを表現。
大胆なウィークエンダーは、ゴヤシリーズの延長として、新しいエッセンシャルアイテムとなった。
またアイコニックなパズル・バッグは、今シーズンの鮮やかなストライプで新しいアプローチとなった。
LOEWE:http://www.loewe.com/
(田原昌)