小瀬温泉ホテルは軽井沢といっても観光客で賑わう場所とは趣の異なる国有林の中に佇む静かな一軒宿。
旧軽井沢から白糸ハイランドウェイを白糸の滝方面へ進み、最初に現れる小瀬料金所手前を右折するとすぐに小瀬温泉ホテルに到着する。
ホテル前の小川に架かる橋を渡るとホテルのエントランス。
フロントの奥のレトロ感あふれる低いソファの配されたラウンジでは冬になるとストーブに火が入れられ温かい空気に包まれる。
客室はウッドテラス付きの特別室とツインルームの洋室、和室はスタンダードタイプとリーズナブルタイプの部屋を用意。
すべての部屋にバス・トイレが付き、風呂の蛇口からは温泉が注がれる。
部屋の冷蔵庫にはサービスの缶ビールやソフトドリンクが冷えている。
大浴場と貸切湯、部屋の風呂はすべて源泉100%のかけ流しなのが温泉好きにはたまらない。
泉温が52度と45度の2本の源泉を所有しているので大浴場の浴槽からはもったいないくらいの温泉が湯船からあふれ出ている。
1時間あたり5割のお湯が入れ替わるほど豊富な湯量だそうだ。
露天風呂の貸切湯が二つあり、空いていれば無料で好きな時に入ることができる。
貸切湯はフロントで鍵を借りて利用する。
新緑の季節は木々の萌える爽やかな景色、雪の降る冬には雪見風呂と四季折々の景色を眺めながらの湯浴みが愉しめる。
食事処でいただく料理は「お箸で食べる和フレンチ」をコンセプトにした創作料理。地元産の食材を使った彩り鮮やかな料理が振る舞われる。
グレードアップコースは信州牛国産ステーキのオリジナルフレンチ。
郷土料理の鯉を使ったコースや子ども用の料理も用意。
朝食はオーソドックスな昔ながらのものでバランス良く。
明治時代に創業の歴史ある小瀬温泉ホテルは長い廊下と階段が多く、部屋によっては大浴場や食事処までの上り下りで足腰の弱い方には移動が難しい場面があるかもしれない。
施設・設備の老朽化が見られる部分もあるが根強いリピーターが絶えないのは温泉の良さと静かな宿の環境が慌ただしい日々を忘れ、穏やかな時間を与えてくれるからだろう。
小瀬温泉ホテル 公式サイト:http://koseonsen.com/
(小椚萌香)